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B&W P7 Wirelessと第1世代P7を聞き比べてみた

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P7
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P7 Wirelessを購入して一ヶ月が過ぎてしまいました。
P7 Wirelessの音質や使い勝手についてのレビューは別途行うとして、今日は第1世代P7と聞き比べをしてみます。
P7 Wirelessは購入後、200時間ほどお気に入りの曲を普通よりも大きめの音で鳴らしました。
実は、100時間の時点で一度、聞き比べをしたんですが、P7 Wirelessのエージングが済んでいないという結論に達しました。記事もほとんど書き終えてたんですけどね(笑)
記事を公開するかどうか迷ったんですが、P7 Wirelessのエージングが中途半端な状態で記事を挙げても参考にならないのとフェアではないと判断し、記事の公開も延期しました。

なお、今回はさすがに大丈夫だろうと思いますが、第1世代P7もエージングには結構な時間がかかったのでこの後も音は変わる可能性があることはご了承ください。

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左がP7、右がP7 Wireless

それでは聞き比べ環境を紹介してから聞き比べ結果を書いていきたいと思います。

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聞き比べ環境

今回の聞き比べには以下の環境を用いました。
MacBook Pro + Audirvana Plus + nano iDSD
Audirvana Plusは最新版の2.5.4です。
DAC AMPのHERUS+も気に入っていますが、HERUS+は少し味つけをしてしまうのでP7 Wirelessと第1世代P7の素の音を比較するという観点からnano iDSDを選択しました。

P7 Wirelessと第1世代P7ですが、両方ともリモコンのない標準ケーブルを使いました。
アップグレードケーブルのPEC/P7は一本しかないですし、P7 Wirelessにはリモコン付きケーブルが付属しません。
本体以外の差をなるべく排除したかったのでリモコンのない標準ケーブルを使いました。

聞き比べに使っている曲はいつも通り、CDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)がほとんどです。聞き比べに使う曲の聴きどころについては以下の記事を参考にしてください。

オーディオの試聴によく使う曲と聴きどころ(2015年10月版)
前々からしつこいくらい私がオーディオの試聴に使う曲を紹介していますが、最近少し曲を入れ替えたので、この記事もアップデートしたいと思います。前回の記事は以下を参考にしてください。学生の頃はQueenのBohemian RhapsodyやBod...
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聞き比べの様子

聞き比べた結果

早速聴いていきましょう。
聞き比べの方法ですが、1曲毎に第1世代とP7 Wirelessの両方を聴きます。
ヘッドホンの付け替えが頻繁に発生しますが、この方法がもっとも違いがわかりやすいと思います。

At The End Of The Day / Les Miserables

第1世代P7のほうが高域の量がやや多いです。
P7 Wirelessは中域から低域の量が少し多くなっていてキレも増しています。
わずかな違いですが、この曲に関しては第1世代P7のほうがシンバルや女声コーラスをよく表現できていて好きです。
全体的に曲を聴いた印象では第1世代P7のほうがより自然で開放的に聞こえます。
P7 Wirelessは全体的に非常にタイトでまとまりのある音に仕上がっていますが、ややタイト過ぎるという印象ですね。

低音はP7 Wirelessのほうが下まで出るようになっています。量も少し多く感じますね。
B&Wの発表でP7 Wirelessは第1世代P7に比べて中低音の質が向上しているありましたので、その通りの音かなと感じます。

第1世代P7で最大の魅力と感じた音場と奥行きの広さや、彫りが深い音像は変わりありません。

Bisso Baba / Bob James

この曲ではP7 Wirelessのほうがピアノが生々しいのと、他の楽器に比べて目立ちます。
パーカッションは第1世代P7のほうが音が自然で上方向に抜けていくという印象です。
P7 Wirelessの高音はまとまりすぎていて優等生的な鳴らし方になっています。
低音についてはP7 Wirelessのほうが下まで出ていて量も少し多いです。
ベース音だけに着目するとP7 Wirelessのほうが魅力的に感じます。

なお、この曲に関してはどちらで聴いてもかなりの満足感が得られました。
やはりB&W P7の音作りはこの手のスロージャズには合うなと感じます。

Rio Rush / Fourplay

もう1曲ジャズを聴いてみます。
前の曲以上にシンバル音が目立つ曲なので、違いは大きく感じます。
第1世代P7のほうが高域の量が多いので私の好みに合いますね。
P7 Wirelessは良くも悪くもベースが曲全体を支配してしいます。他の楽器にかぶさるというほどではありませんが、どうしてもベースに耳がいってしまいます。
それとP7 Wirelessはこの曲に関しては低音過多で聴き疲れもしやすいんじゃないかと思います。

高域は第1世代P7のほうが少し乾いていて柔らかい音に感じます。
その分、第1世代のほうが全体的に開放的で抜けが良く聞こえますね。

Thunderstruck / AC/DC

ここからハードロックとHeave Metalを聴いてみます。
全体的な印象はこれまでの聞き比べ結果と一緒でした。

冒頭のギター部分は第1世代P7のほうが空気感をよく表現できてます。生で聴いてるのに近い感覚なのは題意世代P7です。
ドラムとベースが入ってくるとP7 Wirelessのほうが迫力があります。
特にバスドラやタムのアタック音の時にフワッと風が当たるのを感じるくらいですね。P7 Wirelessの低域の表現力は素晴らしいものがあると思います。

ただ、この曲でも低音が目立ちすぎてしまい、ギターの細かい演奏やシンバルが聴きとりづらくなっています。また、ボーカルも少し前に出すぎですね。

全体的にこの曲を俯瞰して聴いた場合、やはり第1世代P7のほうが自然で開放的に聴くことができます。
P7 Wirelessは低域の表現力こそ素晴らしいものの曲全体を聴いた印象では低音が多すぎると感じます。
今のところP7 Wirelessは良く言うと洗練された音で、悪く言うと大人しくまとまってしまってるという印象ですね。

Flesh and The Power It Holds / Death

さらに音の密度を上げてみましょう。
ここまで音の密度が上がると一聴して違いがわかりますね。
第1世代のP7では中低音を構成するベースとギター、バスドラだけでなくシンバルとヒステリックなギターの高音がバランス良く聞こえます。
P7 Wirelessは中低音が中心になっていてシンバルとギターが大人しいですね。
ギターリフのディストーション(歪んだ音)も第1世代P7のほうがよく表現できてます。

No More Tears / Ozzy Osbourne

低音、特にベースの解像力はP7 Wirelessが上。気持ちがいいくらいベーシストの指使いと弦の揺れ方がわかりますね。(笑)
前の曲で気になったギターのディストーションはこの曲だと気になりませんでした。
むしろ分厚いギターリフとベースを聴かせるP7 Wirelessのほうが魅力的ですね。

中盤のオーケストラ部分はさすがに第1世代P7のほうが自然で伸びのある音を聴かせてくれました。ただギターソロもP7 Wirelessのほうが前に出てくる分、魅力的ですね。

Crush / Kelly Sweet

ガラッと雰囲気を変えます。
女性ボーカルの生々しさは第1世代P7のほうが高域が出る分、上です。高い声がスッと上のほうに広がっていきます。ただし、P7 Wirelessのほうがボーカルが前に出て来るのでこちらのほうが好みということもあるかと思います。

これまでと同じようにベース音はP7 Wirelessのほうが細かく聴きとることができます。
また曲全体の印象としてもベースが目立ちます。
より自然に聴くことができるのは第1世代P7ですね。

Rangers / A Fine Frenzy

もう1曲女性ボーカルを聴いてみます。
この曲では女性ボーカルとうねるベースを中心に聴きました。
ベースの音は明らかにP7 Wirelessのほうが細かくて迫力があります。
女性ボーカルも決して高い声ではないので高域よりも中域で生々しく聞こえます。
この曲でも第1世代P7のほうが高域の表現力は高いんですが、この曲の魅力である低音のうねりはP7 Wirelessのほうが聴いていて心地が良いです。
また、上ではなく下のほうの奥行きが広がりますね。

A Kind Of Magic / Queen

少し古い音源を聴いてみます。
元々、それほど重低音が音源に録音されていないと思われますので、P7 Wirelessよりも第1世代が有利ですね。
ベース音はわずかながらP7 Wirelessのほうが解像力が高いんですが、その他の点で第1世代のほうが上と感じます。
特にシンバル音だけでなくブライアンの繊細なギタープレイは第1世代P7のほうがよく表現できてますし、聴いていて気持ちがいいです。

The Millionaire Waltz / Queen

Queenをもう1曲聴いてみました。
大まかな傾向はこれまで通りなんですが、少し面白いなと感じたのは、P7 Wirelessでこの曲を聴くと現代に録音された曲じゃないかと思うような音に聞こえることです。
第1世代P7は70年代の録音物なりの粗も聞こえるんですが、P7 Wirelessは良い感じに現代風にアレンジしてるという感じですね。(笑)

Titanium / David Guetta

現代的な曲を聴いてみましょう。
P7 Wirelessは低音が強烈。低音がたまにSIAのボーカルにかぶさるくらいです。
DT 1770 PROのように真下に低音が響くのではなくフワッと左右前後に広がる感じはP7独特ですね。
第1世代P7は低音の量がすこし少ないのでSIAのボーカルにかぶさると感じることはありません。繊細なパートは第1世代のほうがうまく表現できてますが、やはりこの曲ではP7 Wirelessのほうが迫力をうまく表現できてるように思います。
特にこの低音はいいですね。 

次ページにまとめを書きます。

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