私と音楽 ハードロック編3 TNT

amahikasです。
こうして昔聴いていた音楽について書いていると、いろんな記憶が蘇ってきて面白いです。
今回はハードロック編第3弾としてノルウェーのTNTについて書きます。

TNTと私

TNTは1982年にノルウェーで結成されたバンドです。
いわゆる北欧メタルの先駆けとしてPretty Maids、Europe、Mercyful Fateといったバンドとともに北欧HR/HM(ハードロック/ヘヴィーメタル)シーンを盛り上げました。
今でこそ北欧は良質なメタルバンドを輩出する地域として認識されていますが、これらのバンドが先駆者として活躍したことで今があると思っています。

Knights of the New Thunder

私が初めてTNTを聴いたのは1984年発表2作目の『Knights of the New Thunder』です。同じ時期にPretty Maidsの『RED, HOT AND HEAVY』、Europeの『幻想交響詩』、Mercyful Fateの『Don’t Break the Oath』を聴いてるんですが、『RED, HOT AND HEAVY』と『幻想交響詩』が好きでした。

TNTはどちらかというと荒削りだったので、Pretty MaidsとEuropeのほうが気に入っていたのですが、次の作品で評価がガラッと変わりました。
Pretty Maidsはメンバーの出入りが激しく、『RED, HOT AND HEAVY』の次の作品の『FUTURE WORLD』は三年後の1987年にようやく発表されました。個人的には『RED, HOT AND HEAVY』とは傾向が変わってしまったのが残念でした。
Europeは順調に『WINGS OF TOMORROW』を1984年に発表します。デビュー作の『幻想交響詩』よりも北欧っぽさは薄れたものの、これも良いアルバムでした。

TNTは3作目の『Tell No Tales』を1987年に発表します。荒削りだった『Knights of the New Thunder』に比べると随分と洗練された音でしたが、楽曲の出来はもうひとつでした。
スウェーデン出身のEuropeはこの時点で『THE FINAL COUNTDOWN』で世界中の人気者になっていたので随分と差がついてしまいました。

TNTがようやく本領を発揮したのは1989年発表の『Intuition』ではないかと思います。
このアルバムは『Knights of the New Thunder』の楽曲の良さと『Tell No Tales』で見せた方向性がいいタイミングで生み出したHR/HM史に残る名盤の1枚だと思っています。

Intuition

TNTは1992年に『Realized Fantasies』を発表してから、来日公演を最後に一度解散します。
1996年に再結成をしますが、二枚のアルバムを残して再び解散。2003年に再び再結成をし、現在に至ります。
私自身は1997年発表の『Firefly』が最後に購入したアルバムです。

TNTの好きな曲

TNTの作品の中から好きな曲を紹介します。

  • Seven Seas / 『Knights of the New Thunder』
  • Ready to Leave / 『Knights of the New Thunder』
  • U.S.A. / 『Knights of the New Thunder』
  • Knights of the Thunder / 『Knights of the New Thunder』
  • 10,000 Lovers(In One) / 『Tell No Tales』
  • A Nation Free(intro) / 『Intuition』
  • Tonight I’m Falling / 『Intuition』
  • Intuition / 『Intuition』
  • Learn to Love / 『Intuition』
  • Take Me Down / 『Intuition』
  • Rain / 『Realized Fantasies』
  • Lionheart / 『Realized Fantasies』

『Knights of the New Thunder』の特徴ですが、全体的に荒削りで音質も良いとは言えません。
個人的には哀愁と叙情に満ちた楽曲に魅力を感じました。速い曲、ミドルテンポ、バラードとバラエティーは豊富ですし、メロディーがきれいで透明感があるのも魅力ですね。
新加入のトニー・ハーネルのボーカルはまだ生かし切れていなくて勢いに任せたという印象も強いです。
“Without Your Love”のように惜しいなぁと感じる曲もあるんですけどね。

『Tell No Tales』に収録されている”10,000 Lovers(In One)”は同じバンドの曲とは思えないほど完成度が上がります。
特に変化が大きいのはギターリフ中心だった構成をガラッと変えて、ギターのアルペジオやキーボードを使って、うまく間を空けたところかなと思います。
この間によってボーカルのトニーが力を抜いて歌うパートが増えたのが大きいです。強弱をつけることによってボーカルの魅力が増してますし、結果的に楽曲の魅力にもつながっていると感じます。
3分にTNTの魅力を詰めこんだのも大成功じゃないですかね。

『Intuition』は一曲目の” A Nation Free(intro)”からノックアウトされました。荘厳さと美しさ、透明感がよく出てる曲です。わずか70秒の曲ですが、この曲もTNTの魅力がうまく詰めこまれていると思います。
“Tonight I’m Falling”と”Intuition”は個人的に名曲中の名曲です。
“Tonight I’m Falling”は甘いメロディーが特徴の曲です。透明感とエッジの立ったギターリフがうまく共存しています。
“Intuition”は出だしのギターリフがかっこいいですね。この曲も甘いメロディーが特徴ですが、少しメタルっぽい毅然とした曲調です。

『Realized Fantasies』からの”Rain”は”Intuition”と似た曲調ですが、全体的に強弱の表現力が上がっています。特にボーカルが良くなってると感じます。
“Lionheart”は壮大なバラードです。TNTは元々バラードもうまいバンドですが、個人的にはミドルテンポで哀愁のある曲が好きなのでバラードはあまり選んでませんが、この曲は好きです。

おわりに

甘くて美しいメロディー、透明感、トニー・ハーネルのボーカル、エッジの立ったギターが魅力です。
速い曲やバラードよりもミドルテンポの曲にいい曲が多いのも好感ですね。
アルバム『Intuition』のジャケットがように教会で聴くような荘厳な雰囲気を出すのもうまいです。特に『Intuition』と『Realized Fantasies』は予算をかけることができたんだと思いますが、音質的にもレベルが高いです。

前述したように北欧メタルというと今でもTNTをイメージします。
1980年代中期のハードロック、メヴィーメタル界(HR/HM)はいろんなバンドが登場しましたが、透明感と美しくて甘いメロディーについては北欧のバンドが一番うまかったと思います。そしてこの特徴は、相反すると思われるデスメタルにおいても同様で、メロディックデスメタルというジャンルを確立したのも北欧のバンド群でした。

そんなこんなで、TNTは私にとって「北欧のバンドはこうあるべき」というお手本とも言うべきバンドとなっています。

今回は以上です。
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