Slayer
最後にスレイヤーです。
スレイヤーも最初から好きだったわけではありませんが、メタル史上に残る名曲の”Angel of Death”をはじめ少しずつ好きな曲が増えてました。
スレイヤーを好きになった決定的な契機はライブです。
スラッシュ四天王はどのバンドもいいライブを見せてくれましたが、スレイヤーは私にとってちょっと別格でした。
演奏している姿も格好いいし、出音も格好良かったです。
アルバムを聴くよりもはるかに魅力的でライブバンドのすさまじさを教えてくれたバンドです。
Slayerと私
初めて聴いたのは1984年の4月でファーストアルバムの「Show No Mercy」が日本でリリースされた時だったと記憶しています。
スラッシュ四天王の中でももっとも早く聴いたスレイヤーでしたが、当時の私はRATTやモトリークルーといったLAメタルを好んで聴いていたので「さすがにこれは無理だわ」としばらくは放置していたのを覚えています。
その後も「Hell Awaits」、「Reign in Blood」、「South of Heaven」と発売される度に聴きましたが、メタリカやアンスラックスに比べるとそれほどのめり込むことはありませんでした。
好きな曲はあったんですが、当時の私には少し激しすぎたのかなと思います。
ようやくスレイヤーにのめり込むようになったのは前述の通り、1990年に見た初来日公演です。スラッシュ四天王の中ではもっとも遅い来日でした。
初来日公演は5枚目の「SEASONS IN THE ABYSS」を発売した後だったんですが、私が初めて好きになったアルバムも「SEASONS IN THE ABYSS」です。
「SEASONS IN THE ABYSS」はスレイヤーが発表したアルバムの中でもスローテンポが多いアルバムだと思いますが、当時の私はスピードや激しさよりもちょっとフックのある曲が好きだったんだと思います。
メタリカも”Hit the Lights”よりも”No Remorse”や”Seek and Destroy”のほうが好きだったんですね。
「SEASONS IN THE ABYSS」を気に入ってから見た初来日公演は素晴らしかったです。
スラッシュメタルの魅力のすべてがつまったようなライブでした。
ちょうどこの時期はメタリカも個人的には失速気味と感じていたのでなおさら「スラッシュはこうじゃないとなぁ」と感じたものでした。
こうして私の中では自然とスラッシュメタルをもっとも忠実に体現したバンド=スレイヤーとなっていったのでした。
スレイヤーは2001年の「God Hates Us All」まで聴きました。
出会いはあまりいいものではなく、好きになったのも一番遅かったんですが、スラッシュ四天王の中でもっとも長く聴き続けることになりました。
スレイヤーは本業だけでなく、副業も結構好きでした。
本人たちはあまり好きではないようですが、アイアン・バタフライのカバーをした”In-A-Gadda-Da-Vida”、Ice-Tと共演をした”Disorder”も私は好きでよく聴いていました。
そうそうたるアーティストが参加したトリビュートアルバム「Slatanic Slaughter – A Tribute To Slayer」なんかもいち早く登場しました。
ファンだけでなくフォロワーからも愛され、尊敬されるバンドだなということがよくわかるかなと思います。
2013年にはギタリストのジェフ・ハンネマンが死去しました。
バンドとしては非常につらいと思いますが、現在も活動を続けてくれていますので、今年は私も久しぶりに新アルバムだけでなく、空白期間に聴いていなかったアルバムも聴こうと思います。
スレイヤーのお薦め曲
お薦めに行く前にこれを忘れてはいけません。
スレイヤーといえばこの写真です。(笑)
デビューから3年くらいはこの写真しか使われていなかったんじゃないかと思うくらいよく見ました。(笑)
スレイヤーはメジャーデビューが遅かったので、ほとんどプロモーションをしてもらっていないのでこういうことになったそうです。
しかし、その分ライブの本数はかなりこなしたので、今でもいいパフォーマンスが出来ますし、ぶれることなくスラッシュメタルを演じ続けられてるのかなと思います。
それではスレイヤーのお薦め曲です。
- Evil Has No Boundaries
- The Antichrist
- Chemical Warfare
- Hell Awaits
- Angel of Death
- In-A-Gadda-Da-Vida
- South Of Heaven
- Behind The Crooked Cross
- War Ensemble
こんな感じです。
特に好きなのは”Hell Awaits”ですかね。
スラッシュ四天王の中では珍しくスレイヤーだけは「この曲が一番好き」と言えます。
初期のスレイヤーが得意としていたおどろおどろしい雰囲気と、スローテンポでも魅力のある曲構成、スピードと激しさのすべてがつまってると思います。
縦ではなく横に流れるようなギターリフもとても美しいです。
次に好きなのは”South Of Heaven”。
この曲も”Hell Awaits”と似たタイプの曲でスレイヤーの魅力がぎっしりとつまっています。
ライブでも非常に映えるんですよね。
スピード系では”Evil Has No Boundaries”、”The Antichrist”、”Chemical Warfare”、”Angel of Death”が好きです。
まあ、もっと速い曲もあるんですが、ギターリフのかっこよさと曲の展開も含めるとこの4曲ですね。
最後に私にとってのスレイヤーの魅力ですが、これまで書いてきたように一貫してスラッシュメタルをやり通してるというのが一番です。
音楽的にはワンパターンといわれることもありますが、これだけ長くやり続ければ認めざるを得ないですし、同世代と若い世代を寄せ付けない高いレベルを維持している点がすごいと思います。
AC/DC、Motorheadと同じタイプで私が愛するバンドはいますが、スレイヤーも間違いなくこういったバンドと同じ土俵にたつバンドだなと思います。
まとめ
長々と書いてしまいました。
スラッシュメタルは私が一番音楽をよく聴いた時代に好きだったジャンルなのでついつい書きたくなってしまいました。
スラッシュメタルはあまりメタル系の音楽を聴かなくなった今でも自分にとって理想のフォーマットだと思ってます。
そして一番好きなQueenと2番目に好きなAC/DCは後追いという感覚がありますが、スラッシュメタルに勘してはリアルタイムで聴いたのでより思い入れが大きいです。
スラッシュ四天王に話を戻すと、今でもどのバンドも好きで自分を鼓舞したいときなどによく聴いています。
ただ、90年代後半からは新しいアルバムも聴かなくなってしまったので、今年は空白期間を埋める意味でも聴いてみようかなと思ってます。
まずはメガデスとスレイヤーですね。
メガデスは今月新しいアルバムが出ますし、スレイヤーは去年、つらい中で新しいアルバムを出してくれました。
私も音楽の好みがだいぶ変わっていますので、新しい曲を聴きつつ、昔懐かしい曲を聴いて彼らの魅力を再発見したいと思います。
今回は以上です。
次回はベイエリアかジャーマン、どちらかの記事を書きたいと思います。
コメント
[…] 』、メガデスが『Peace Sells …But Whos’s Buying?』を発表したのが1986年です。スラッシュ・メタルのビッグ4もようやくメタル界で認知され始めたくらいなので、デ・スメタルはまだまだ […]
[…] 個別のバンドを紹介する前に私とデス・メタルについて書いておきます。 デス・メタルは1980年代にスラッシュ・メタルから派生したジャンルです。ジャンルとして確立する前の時期はスラッシュ・メタルとの区別が非常に難しく「なんとなくスラッシュ・メタルよりも過激」といった具合に扱われていたと記憶しています。PossessedやCeltic Frostといったバンドが有名で私もスラッシュ・メタルとして聴いていました。また、Slayer、Sodomといったスラッシュ・メタルの中でも比較的過激で単調なメロディーを取り入れているバンドの影響も大きかったです。1980年代後半にDeathとObituaryなどが登場したことにより、デス・メタルの特徴が徐々に確立されていきました。デス・メタルの特徴というとデス声がわかりやすいのですが、死をテーマとした歌詞、ドラムの高速ブラストビート、暗いメロディーも特徴として挙げられます。変調や複雑な曲展開が多いのはスラッシュ・メタルとよく似ているのですが、スラッシュ・メタルは明るくなったり、ドラマティックになったりするんですがデス・メタルはひたすら地を這うような曲展開をすることが多いです。先ほど「暗いメロディー」と書きましたが、メロディーがほとんどない曲も多いです。 […]