気ままに試聴 密閉型ヘッドホン B&W P9 Signature 2回目

前に試聴をしたB&WのP9 Signatureですが、本日時間があったので2回目の試聴をしてきました。
前回の試聴では高いレベルの音を出すということはわかったものの、高域の量が物足りなかったり、低域に不自然さを感じたりしました。
長らく愛用してきたB&WのP7はエージングが必要な製品でしたので、P9 Signatureもエージング不足と判断し、再度聴こうと決めたのが前回の試聴の結論でした。
前回の試聴結果は以下の記事を参考にしてください。

B&WからP9 Signatureが早くも発売されました。 P7をこよなく愛する私としては聴かないわけにはいかないです。 価...

それでは2回目の試聴結果について書いていきます。

試聴環境

今回の試聴環境はiPhone 7 Plus直です。
前回はHERUS+を使いましたが、よりシンプルな環境にしたかったのとHERUS+の味つけをしない状態で聴いてみようと思いました。
また、どうもB&Wのヘッドホン製品はiPhoneに最適化されているように感じるので、iPhone直のほうがわかりやすいのかなと思いました。
音源はCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。

前々からしつこいくらい私がオーディオの試聴に使う曲を紹介していますが、最近少し曲を入れ替えたので、この記事もアップデートしたいと思います。前...

試聴の直前まではiPhone直でDT 1770 PROを聴いていました。
DT 1770 PROは私が現在メインで使っているヘッドホンなので比較をするにはちょうど良かったです。

B&W P9 Signatureの試聴

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P9 Signature

At The End Of The Day / Les Miserables

全体的な印象は前回と変わらないのですが、高域が出るようになっています。
冒頭のパーカッションや歓声、女声コーラスをしっかりと聴くことができました。

低域については前回感じた変にドライブするようなこともなく自然な鳴り方でした。
それと、中域、低域ともにすっきりとしていて整理された音に聞こえました。
前回は中域と低域の主張が強く、高域に比べると主張しすぎと感じたのですが、今回は中域と低域も改善されていました。

Bisso Baba / Bob James

低域の沈み込みを確認しましたが、前回同様、よく沈み込んでいます。
ただし、前回よりも解像力が高く、主張しすぎていなかったです。
音場が広くマイルドに聴かせる点は一緒なんですが、少しすっきりと聴かせるようになっただけで印象がだいぶ変わりました。

高域の量も増えたので、シンバルやピアノの音がはっきりと聞こえるようになりました。
個人的にはかなり好みの音に近づいてるなと感じます。
量が増えただけではなく、表現力も向上しているので音の余韻なんかもよく表現されてますね。

Rio Rush / Fourplay

この曲も良かったです。
前回はベースの重低音に支配されてしまっていると感じましたが、今回はシンバルやギター、ピアノの高音もよく聞こえました。
低音がブンブンと主張することもなかったです。

Flesh and The Power It Holds / Death

前回は時間がなかったので聴かなかった曲です。
P9 SignatureはP7以上にリスニング寄りの音になっていると感じますので、デス・メタルは少し苦手にしているように感じました。
とはいえ、中域と低域を中心にデス・メタルの迫力はちゃんと伝わってきますし、スピード感もそこそこあります。
この手の音楽を聴くには、より相応しい製品があるとは思いますが、高域もしっかりと表現できてますし、中域と低域を強調した製品とは違う魅力があると感じました。

Master of Puppets / Metallica

この曲を聴いて感じたのは必要以上に低音が主張しないことでした。
これまで聴いてきた”Bisso Baba”や”Rio Rush”、”Flesh and The Power It Holds”は音源に低い低音が録音されていますので、重低音も出るのですが、”Master of Puppets”は他の曲ほど低音が沈み込みません。音源通りに音を出してるなと感じました。
前回はやや低音を強調しているように感じましたが、今回はそういったこともなく音源通りに鳴らしてるという印象です。

まとめ

前回の試聴ではP9 Signatureの高いポテンシャルを感じつつも、いくつか好みに合わない点がありました。
今回の試聴では好みに合わない部分が改善されていたというのが率直な感想です。
音漏れをするので外でヘッドホンを使うことの多い私が買うのはためらいます。
年明けに自宅で使うための開放型ヘッドホンを買おうかなと思っているのですが、DT 1990 PROを考えていますので価格差も大きいです。
せめて10万を切ってくるくらいだと検討したいのですけどね。

音についてまとめると、高域が出るようになったことによって、全体的に開放的な音に聞こえました。前回がこもっていたわけではなく、より開放的になったという印象ですね。
向上したのは高域だけではなく、むしろ中域と低域が向上したように感じました。
特に解像力がさらに上がり、グイグイと押してくるような幹事ではなく、落ち着いていて細やかに聴かせるようになっていました。
中域と低域を中心に聴く方にはかなり魅力的なんじゃないかと思います。

音場については前回よりもより深くなったと感じました。
前に出て来るべき音は前に出て来るんですが、奥に引っ込むべき音は奥に引っ込んでいるという感じですね。結果的に10畳くらいのスタジオで聴いているのが30畳くらいのスタジオで聴いているような雰囲気を感じました。
Fourplayなんかを聴いてるとよくわかるのですが、前に出てくる楽器がころころ変わるんですね。そういったミュージシャンの意図がしっかりと表現されてるなと感じました。
レ・ミゼラブルは広大なアリーナでのパフォーマンスですが、こういった音源もちゃんと表現できてます。
この辺は音源を忠実に再現しながらもP9 Signature独得の味つけがうまくされているなと感じました。

P7よりも装着感がいいのもメリットです。
P7はオンイヤーに近い装着感ですが、P9 Signatureはイヤーパッドが大きい分、耳をすっぽりと覆ってくれます。遮音性という意味ではP7の方が上ですが、長時間視聴をするにはP9 Signatureのほうが快適でしょう。

いまひとつと感じた点も書いておきます。
P7は比較的どのようなジャンルもそつなく鳴らしていましたが、P9 Signatureは音の密度が高く迫力のあるメタルはやや苦手かなと感じました。
メタルをどのように聴きたいかということもよりますが、迫力を中心に聴きたい場合は、他の製品をお薦めしたいです。理路整然とした音でメタルを聴きたいという場合、P9 Signatureは最適かなと思います。
低音の沈み込みも良いですし、スピード感もあります。高域のヒステリックな音も聴きやすく聴かせてくれますし、解像力も高いです。

今回は以上です。
繰り返しになりますが、音漏れをするので個人的には使い方が難しい製品ですが、10万円を切ってくれば自宅で開放型として使うのもいいかなと思います。
また、音量を上げなくても音楽を楽しむことのできる製品と感じますので、音漏れの程度によっては外でも使えるならDT 1770 PROと使い分けるのに良さそうです。