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音楽レビュー ハードロック編7 Whitesnake(ホワイトスネイク)

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Hard Rock
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amahikasです。
いよいよハードロック編も後半です。この記事ではWhitesnakeを紹介します。

Whitesnake

『Slide it in』

『Slide it in』

Whitesnakeとの出会いは1984年の『Slide it in』です。当時の私はHard Rock / Heavy Metalを聴き始めていた時期で少ない小遣いから毎月数枚のレコードを買っていました。Whitesnakeは音楽雑誌BURRN!での評価が高かったのとテレビで見たPVの印象が良かったので購入しました。結果的に大当たりで『Slide it in』は今でもWhitesnakeの作品の中でもっともよく聴いた一番好きなアルバムです。続く1987年発表の『Whitesnake』(日本では『白蛇の紋章〜サーペンス・アルバス』)がWhitesnakeにとって最大のヒット作でおそらく一番人気のあるアルバムだと思いますが、私はあまり好きではありませんでした。このアルバム以降のWhitesnakeのアルバムは聴いていないのですが、『Slide it in』以前の作品に興味があったので、さかのぼって聴きました。

ここで簡単にWhitesnakeの歴史について書いておきます。1978年にディープパープルのボーカルを務めていたDavid Coverdaleによって結成されたバンドです。1978年にEPアルバムの『Snakebite』に続いて同年にフルアルバムの『Trouble』を発表します。ホワイトスネイクはDavid Coverdaleがソロ活動として始めたプロジェクトだったため、最初はDavid Coverdale’s Whitesnakeというバンド名でしたが、『Trouble』からシンプルにWhitesnakeに改名しています。
『Lovehunter』(1979年)、『Ready an’ Willing』(1980年)、『Come an’ Get It』(1981年)まで順調に活動をしますが、メンバーの脱退やカヴァデールの娘の病気もあり活動を一時休止します。

1982年に『Saints & Sinners』を発表しますが、バンドの状態は良くなく不安定な状態が続きます。1984年に『Slide it in』を発表します。このアルバムはUK版とUS版がありますが、UK版ではMel GalleyとMicky Moodyがギターを担当していてUS版では元Thin LizzyのJohn Sykesに差し替えられています。ベースについてもUK版はColin HodgkinsonでUS版はNeil Murrayです。ちなみにワタシはUK版ばかりでUS版は未聴です。
1987年には『Whitesnake』を発表し前述の通り大ヒットとなります。1989年に『Slip of the Tongue』を発表。1990年にカヴァデールがCoverdale-Pageでの活動をするため、Whitesnakeは活動を停止します。
その後、1994年に再結成をし現在まで活動を続けています。

メンバーチェンジを繰り返しながらも浮き沈みの激しいHard Rock / Heavy Metalの世界で長く活動を続けています。かつて在籍していたメンバーを並べてみても非常に豪華です。ギタリストはMicky Moody、John Sykes、Adrian Vandenberg、Vivian Campbell、Steve Vai、Doug Aldrich。ベーシストはNeil Murray、Rudy Sarzo、Marco Mendoza。ドラマーはIan PaiceとCozy Powell。キーボードはJon Lord、Don Aireyといった具合です。
カヴァデールはボーカリスト、ソングライターとしても非常に才能豊かだと思いますが、これだけ豪華なメンバーをとっかえひっかえしながらマネージしているということはバンドを存続させる才能にも長けていることの証左と思います。

音楽的にはデビューから『Slide it in』までがブルースロックを基調としたハードロックで『Whitesnake』からはブルース色が薄くなり、派手でスケールの大きいサウンドに変化していきます。ちょうど『Whitesnake』をレコーディングする前にカヴァデールが喉の出術をしていて当時から少し声質も変わったように感じました。『Slide it in』以前は同じ男性の私が聴いても色気があると感じる声で最初に聴いたときから虜になりました。特に低域が大好きです。アルバム『Whitesnake』では高域を中心に聴かせるようになったので私の好みから遠くなりました。また、音楽とは関係ありませんが、黒髪から金髪に変身したのもこの時期です。金髪が嫌いというわけではありませんが、カヴァデールには黒髪が似合うと思います。(笑)

Whitesnakeの好きな曲

それではWhitesnakeの好きな曲を紹介していきます。ちなみに私が聴いたWhitesnakeの作品は『Trouble』から『Slip of the Tongue』までです。『Coverdale・Page』も聴きました。初期に偏っているのは偶然ではなくて好きだからです。(笑)

  • Take Me with You / Trouble
  • Long Way from Home / Lovehunter
  • Mean Business / Lovehunter
  • We Wish You Well / Lovehunter
  • Come an’ Get It / Come an’ Get It
  • Don’t Break My Heart Again / Come an’ Get It
  • Here I Go Again / Saints & Sinners
  • Slide It In / Slide It In
  • Standing in the Shadow / Slide It In
  • Love Ain’t No Stranger / Slide It In
  • Slow an’ Easy / Slide It In
  • Guilty of Love / Slide It In

“Take Me with You”はアップテンポで軽快且つわかりやすいハードロックナンバーです。こんな曲でもボーカルに色気を感じますね。

『Lovehunter』は好きな曲が多いです。”Long Way from Home”はハードロックというよりもブルーズロックといったほうが適当かなと思います。哀愁のあるミドルテンポの曲です。カヴァデールのなのでボーカルが強調されているのは仕方がないのですが、ギターがいい仕事をしています。”Mean Business”はアップテンポの曲ですね。単純ですがベースが好きです。簡単なようでいてこういう曲を正確に弾くのは難しいと思います。しかし私はこの手の曲に弱いですね。(笑)
“We Wish You Well”は1分37秒の短いバラードです。この曲でもギターがいい仕事をしています。

次は『Come an’ Get It』からタイトル曲の”Come an’ Get It”です。この辺から私の好きなWhitesnake節が炸裂してるなと感じます。ミドルテンポでグルーブもあってカヴァデールのボーカルがさらに映えると思っています。
“Don’t Break My Heart Again”もミドルテンポでドラマ性のある曲です。カヴァデールのボーカルは色気もありますが情熱のほうが強いですかね。ツインギターがまたいい仕事をしています。ジョン・ロードのキーボードにもう少し深みが欲しいところです。

『Saints & Sinners』からは”Here I Go Again”です。この曲は『Whitesnake』で再録されて大人気となりました。素晴らしい曲だと思います。『Saints & Sinners』バージョンは冒頭のキーボードがいいです。全体的にシンプルですが、その分、カヴァデールのボーカルがよく映えます。ちょっと残念なのはコーラスですかね。初期のWhitesnake全般に言えることなんですがもう少し厚みと深みが欲しいところです。クイーンが好きなだけに余計に思ってしまいますね。

『Slide It In』の”Slide It In”は出だしのギターリフだけで昇天してしまいます。AC/DCの”Highway to Hell”とおなじくらい好きなリフです。ミドルテンポの曲でボーカルに色気がありますしグルーブもあります。ドラムのコージー・パウエルのおかげでヘヴィーネスも出てますね。”Standing in the Shadow”はアップテンポでドラマ性のある曲です。コーラスにも重厚さがあって初期Whitesnakeの集大成的な雰囲気があります。
“Love Ain’t No Stranger”は冒頭のジョン・ロードのキーボードが素晴らしいです。この曲もドラマ性があって好きですね。力強さ、色気、繊細さなどカヴァデールのボーカルがすべて活きている曲でもあると思います。ボーカル主体からバンドサウンドを活かす音になっているのも個人的には好きです。カヴァデールのボーカルは好きですが迫力が不足するのは否めないのでこのアルバムくらいのバランスがちょうどいいと思います。
次の”Slow an’ Easy”はカヴァデールの色気が最大限に発揮された曲ではないかと思います。曲調はミドルテンポでためのあるリズムが気持ちいいのですが、おそらく60年代後半から70年代前半の先輩がやっていた曲調に近いのかなと思っています。
最後の”Guilty of Love”はアップテンポの曲です。ツインギターが気持ちのいい曲ですね。

まとめ

Whitesnakeについて書きました。私の好みが思いっきり初期に偏っているのでこのような記事になりました。必然的にお薦めのアルバムは『Slide it in』になります。曲のレベルが高くて好きな曲が多いです。
Whitesnakeの魅力ですが、これまで書いてきたようにDavid Coverdaleのボーカルが私にとって最大の魅力です。60年代後半から70年代にかけてブリティッシュ・ハード・ロックとブルース・ロックが盛況でした。いいバンドがたくさんイギリスから輩出された時代ですが、私が一番はまったのはWhitesnakeです。そしてその一番の理由がボーカルです。
演奏陣の充実も魅力のひとつです。特にギターのミッキー・ムーディとバーニー・マースデンでしょうかね。派手な早弾きはありませんが、歌心があって主張が激しくなく支えるところはしっかりと支えるという印象を持っています。『Slide it in』は今ではUS版のほうが一般的と思いますが、ギターをジョン・サイクスが、ベースをニール・マーレイがリテイクしています。音質的にも明瞭さがあってUS版のほうがいいと思います。私はいまだにオリジナル版が好きで聴いてるんですけどね(笑)

今回は以上です。
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