amahikasです。
長いことお休みしていたこのシリーズですが書く意欲がようやく湧いてきたので再開したいと思います。
今回はアメリカはフロリダ出身のハードロックバンド Saigon Kickを紹介します。Saigon Kickはデビュー当時から「Metallica meets Beatles」と形容されたバンドで、メタルやハードロックという範疇に収まらず、オルタナティブロックに分類されることもあったので、基本的に多様なジャンルを内包するバンドと思ってもらえればと思います。
Saigon Kick
Saigon Kickとは1991年発表のデビューアルバムからの付き合いです。今となってはなんで買おうと思ったのか忘れてしまいましたが、エッジの立ったギターリフとキャッチーなメロディーがうまく調和していてすぐに虜になったのを覚えています。1998年にフロリダで結成され、ボーカルのMatt KramerとギターのJason Bielerが中心となっています。
1991年にはオジー・オズボーンのフェアウェルツアーのオープニングアクトを務めるために初来日もしていて幸運なことにこの時に見ることができました。最終的にオジーはフェアウェルしなかったんですけどね(笑)
1992年に二作目の『The Lizard』を発表し、シングルの”Love Is on the Way”がU.S. Billboard Hot 100で12位まで浮上するヒットとなりました。1993年には三作目の『Water』と順調に活動をしましたが、ボーカルのMattが脱退したり、三作目が二作目ほどの売上を残せなかったことからメジャー契約を失います。
1995年に『Devils in The Details』を発表し、精力的にライブ活動をしますが二作目の『The Lizard』ほどの成功をおさめることはできなかったため、Mattを呼び戻します。1997年には『Moments From The Fringe』を発売しますが、このアルバムはデモ音源やレア音源を集めたコンピレーションアルバムだったので盛り上がることはなくMattも再び脱退してしまいました。1999年には残ったメンバーで5作目の『Bastards』を発表しますがこのアルバムを最後に解散をします。
2012年にオリジナルメンバーでのリユニオンを発表するものの単発でライブをやるだけで、いまだに新しい作品は発表していません。
大化けする可能性のあるバンドですが、残念ながら二作目の『The Lizard』を超えることができず、時代の波にのまれていったという印象です。
音楽的にはヘヴィーでうねりのあるギターリフとキャッチーなメロディーの対比が面白いバンドです。メタルやハードロックが基調となっていてもいろんなジャンルを取り入れているのがポイントでビックリするような曲展開をみせたりします。特に三作目以降はアコースティックな楽器も取り入れてジャンルの幅を広げています。北米のバンドらしくカラッとした雰囲気を出しつつもイギリス的なウェットさも表現するのがうまくて、今聴いても面白いバンドだなと思います。
Saigon Kickの好きな曲
それではSaigon Kickの好きな曲を紹介していきましょう。
- What You Say / Saigon Kick
- New World / Saigon Kick
- I.C.U. / Saigon Kick
- Feel the Same Way / The Lizard
- I Love You / Water
- When You Were Mine / Saigon Kick
- Eden / Devil in the Details
- Spanish Rain / Devil in the Details
- So Painfully / Devil in the Details
結構お気に入りのアルバム『Devil in the Details』がなくて残念ですが、Spotifyにプレイリストを作ったので聴いてみてくださいませ。
まとめ
Saigon Kickを紹介しました。変わったバンドですが、基本的にメロディーがキャッチーで美しいのでとっつきやすいと思います。ヘヴィーさとグルーブもあってなんとも言葉では形容しがたいのですが、このバンドの不思議な魅力に共感できれば取り憑かれることでしょう。
いい曲が散らばっているのでお薦めのアルバムを選ぶのは難しいのですが、ヘヴィー嗜好の方は一枚目の『Saigon Kick』から『Water』、『The Lizard』を聴くのがいいかと思います。メロディー重視の方は『The Lizard』から『Water』を聴いて気に入ったら『Saigon Kick』という感じですかね。
一般的にはあまり評価されていませんが、『Devil in the Details』も是非聴いて欲しいアルバムです。一作目から三作目の『Saigon Kick』、『The Lizard』、『Water』はどれも良いので、この中で1枚でも気に入ったら『Devil in the Details』も聴いて欲しいですね。
今回は以上です。
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