来年のカスタムIEM選びに向けて、候補を絞り込むための気ままな試聴を続けています。
前回はJH AudioのAngieを聴いて、今回の目標である「B&W P7のような音を出すカスタムIEM選び」に手応えを感じました。
Angieの試聴結果については以下の記事を参考にしてください。
今回はVision Earsの2製品を試聴してきました。
Vision Earsも気になっていたメーカーですが、価格が高いために前回は試聴をしませんでした。
Vision Earsは2013年に設立されたドイツのメーカーです。
元々はCompact Monitorsというメーカーだったので歴史はもっと長いようです。
私が知ってるところではArch Enemy、Kreator、Sepultura、WE WILL ROCK YOU (MUSICAL)といったアーティストがユーザーになっています。
私が知る範囲ではドイツ人らしくきれいで正確なカスタムIEMを作るメーカーというイメージがあります。
音については今回初めて聴きましたが、硬い音なのかなと勝手にイメージをしてました。(笑)
公式サイトはこちらです。
試聴環境
iPhone 6s Plus+VANTAM Redという組み合わせで聴きました。
音源は主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)。
たまにHF PlayerでFLACの96kHz/24bitの音源も聴きます。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。
今回も直前までDT 1770 PROを聴いてました。
最近、このパターンが多いですね。DT 1770 PROがすっかりP7の代わりを果たしてくれています。
また、VE5、VE4ともに試聴機を聴きました。完成品ではありません。
VE4
まずは価格的に安価なVE4から聴きました。
VE4は約168,000円と高価ですが、今回試聴している製品と同じくらいです。
VE5は約187,000円と私が今回上限と考えている17万を超えてきます。(涙)
派手なプレートのデザインですが、実物は下品ではなく上品な輝きを放っていました。
Come Sail Away / STYX
最初に驚いたのは奥行きの広さでした。直前までDT 1770 PROを聴いてましたが、違和感はありませんでした。
ヘッドフォンの後にカスタムIEMを聴くと大体最初は音場の窮屈さを感じるんですが、今回は感じませんでしたね。
高音もきれいでボーカルとピアノの演奏がMM400を聴いた時と同じような魅力を感じました。
ギターとドラム、ベースが入ってきて、高音よりも中低音の量が多い印象です。
中低音はキレがあるというよりもマイルドですね。
解像度はそれほど高いとは感じません。必要十分というレベル。
全体的なバランスは中低音寄り。
高音は幾分しゃっきりとしていますが、中低音は暖かみがありますね。高音と中低音で少し傾向が分かれるようです。
全体的には柔らかくて優しい音と感じます。
At The End Of The Day / Les Miserables
高音があまり目立たないですね。いつも聞こえる冒頭のパーカッションが聞き取りにくいです。
オーケストラは迫力あり。
中低音の厚みがあって雰囲気がよく再現されてます。低音も下まで沈む。
この曲では珍しくヴォーカルが近いと感じました。
高域の刺さりは皆無で滑らかな音質ですが、この曲でも解像度はそれほど高くないですね。
音の粒がすごく細かいとは感じません。
No More Tears / Ozzy Osbourne
音場が広いですね。特に奥行きがあります。カスタムIEMでもかなり高いほうじゃないかと思います。
音の密度が上がって情報量が増えても非常に聞きやすくて快適です。
解像度の高い製品だとこの曲はベーシストの指使いがわかるんですが、ベース音は少しぼやけてます。もう少しキレが欲しいところです。
奥行きがあるのは魅力ですし、音の余韻や立ち上がりも気持ちいいですね。
She-Wolf / Megadeth
めちゃくちゃ細かいわけではないのですが、この曲では細部を聞き取ることができます。ソースの音質が良いのでしょう。ベースの指使いがかろうじてわかります。
低音は下までよく出てますね。
曲の迫力や音圧も表現できており、基本性能は高いと感じます。
Four on Six / Nathan East
さすがに低音が目立ちますが、シンバル音も聞き取ることができます。
耳にグイグイと低音が流し込まれるような感じですね。(笑)
この曲で重要なことなのですが、ピアノとベース、シンバル音がきれいに調和されてます。
今のところ個人的にはかなり好みな音質です。
The Millionaire Waltz / Queen
少し古い曲も聞いてみましょう。
左右の低位に少し違和感を感じます。
中域が少し近すぎるんでしょうかね。
フレディーのヴォーカルとコーラスの重なり方に奥行きがあるのはいいのですが、ヴォーカルが前に出すぎるところがあるので、コーラスが引っ込むことがあります。
いつも聞いてる感じからするとやや違和感を感じました。
We Are One / Kelly Sweet
ヴォーカルが非常に生々しいのはいいのですが、この曲でもかなり前に出てきてます。
ベース音は少しうるさいくらいに感じますが、ベースの音が好きなのできらいではないです。
それと不思議と高域のシンバル音も耳につくと感じました。
Rangers / A Fine Frenzy
この曲は非常に良かったです。全体的なバランスがいいですし、ヴォーカルも前に出すぎるとは感じませんでした。この曲が持つまったりとした雰囲気がよく出てますね。
ベースの解像度はこれまでと同じようにやや物足りないです。
A Kind of Magic / Queen
冒頭から音場が広いと感じます。
フレディーのヴォーカルが良いですね。
ドラムは全般的にアタック音が強いです。人によっては少し耳障りかも。
音場が広いのでコーラスが私が使っているカスタムIEMの222に比べると魅力的に聞こえます。
VE4の試聴はここまで。
次ページはVE5の試聴結果です。
コメント
VE5がとても気になっています!
レビューを見て、とてもわくわくしました(笑)
今求めている傾向として、クリアで中高域が星屑のようにスッキリと流れてくるようなものを求めています。
VE5はそんな要望をかなえてくれるのてはないかと思っています。
今度のポタフェスが初視聴となると思うので、楽しみです。
来年のカスタム選び、またのブログ更新を心待ちにしておりいます。
モリゾーさん、コメントありがとうございます!
VE5は本当にいいですね。
私もついついいつもより長めに試聴をしてしまいました。(笑)
いい製品に出会うといろんな曲で聴きたくなってしまうんですよね。
来年のカスタムIEM選びは3月まで続く予定ですが、気長にお付き合いいただければと思います。(^^)