2015年ヘッドフォン選び その5です。
前回はbeyerdynamicのDT 1770 PROを聴いてノックアウトされてきました。
1回目の試聴で希に「おお!これこれ!」と思う製品がありますが、1770 PROはそういう製品でした。現状では最有力候補です。
これまで同じように感じたのはWestone 4RやBeats Pro、P7ですね。
落選となったのはOPPOのPM-3。
前回の結果についてはこちらを参考にしてください。
さて、今回はDENONのAH-MM400とMASTER & DYNAMICのMH40、ShureのSRH1540を聴いてきました。
前に書いたB&W P7と金属アレルギーの問題ですが、mimimamoを装着すると症状が緩和されることがわかりました。
ということは、P7のイヤーパッドに使用されていると思われるクロムなめしを使っていないヘッドフォンであれば金属アレルギーは発症しないんじゃないかという結論に達しました。
ヘッドフォンをメインに使ってる私としては朗報です。
一時は目の前が真っ暗になりましたから。(笑)
最有力候補はDT 1770 PROですが、P7の代わりになるヘッドフォンも探したいと思ってます。
というのも1770 PROとP7は音の傾向が違うからです。
P7は中低音寄りでリスニング向きの製品です。
解像度も高いのですが、ウォームかつキレのある中低音が得意で、立体的な表現がとても得意です。
1770 PROはフラットでモニター系の製品です。
全域で解像度が非常に高く、キレがあります。
非常にレベルの高い音を聴かせてくれる2製品ですのでP7は高解像度でキレもありますが、1770 PROほどではありません。
1770 PROは立体的な表現もできますし、リスニング用途に使っても問題はありませんが、P7ほどリスニングに向いてるというわけではありません。
P7が使えないという最悪のシナリオを想定して、P7の代わりもも探そうという方針に変えたということですね。
それでは現在残ってる候補から見ていきましょう。
候補
候補は以下の通りです。
だいぶ絞れてきました。
まだ試聴をしていないのはTH600です。今週末のヘッドフォン祭で聴こうかなと思ってます。
試聴環境
前回と同様で、iPhone 6s Plus+VANTAM Redという組み合わせになります。
音源は主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)がメインですが、たまにHF PlayerでFLACの96kHz/24bitの音源も聴きます。
試聴に使う曲についてはこちらを参考にしてくださいませ。
今回は直前までiPhone 6s Plus+VANTAM Red+Private 222で聴いてました。
耳がやや高音寄りに慣れた状態です。
MH40
MH40は3回目の試聴となります。前回の試聴結果はこちらの記事を参考にしてください。
MH40はヘッドフォン本体とイヤーパッドの形状がP7に非常によく似ている試聴の前にMH40のイヤーパッドがP7に使えないか試しました。
P7を継続使用するために必死です。(笑)
これがP7にMH40のイヤーパッドを着けた図です。
磁力でくっつくことはくっつくんですが、イヤーパッドの穴が空いてる位置が違うため、完全に浮いてしまいます。
これでは盛大に音漏れしてしまいますね。
MH40のイヤーパッドと本体です。
こちらはP7本体とイヤーパッドです。形状とサイズは似てるんですが、穴の位置がまるで違うため、イヤーパッドが本体から浮いてしまいます。
ということで実験は終了です。
MH40のイヤーパッドはP7で使えないことがわかりました。ちょっと期待してただけに残念です。(泣き)
気持ちを切り替えて試聴といきましょう。
Barcelona / Freddie Mercury & Montserrat Caballé
高音は煌びやかという表現がピッタリでした。きれいです。
クラッシュシンバルの炸裂音では少し刺さりました。
二人のボーカルがとても魅力的。特にカバリエさんの高音は非常にきれいです。
解像度も高いですね。
音圧が上がるとややまとまりがなくなると感じました。特にフレディがシャウトをする部分では聴きづらくなります。
奥行きはP7より少し狭いと感じました。それと低音が下まで出ておらず出方が今ひとつ。
She-Wolf / Megadeth
低音を確認するためにこの曲を選びました。
冒頭のギターリフのキレは抜群です。
この曲のベース音は良い感じに聞こえました。解像度が高くてベースの指使いもわかります。
音の密度が上がると高音が少し聞きづらくなります。低音に隠れる感じですね。
中域の量が多いからかなと感じました。
高域と中域では乾いた開放的な音も聞かせてくれます。
P7と似ている点としてキレと暖かみのバランスが心地いいです。
Come Sail Away / STYX
次に高音を確認します。
冒頭のピアノとボーカルの空気感はいいです。
音の密度が低い部分はとても気持ちよく聞かせますね。
高音の量が少ないのでPrivate 222よりも聞きやすいです。
ただし、高い中域(HIGH MID)の量が多すぎて少し聞きづらい箇所がありました。
低音は全般的によく出ていて好印象です。
音場も広く、解像度もそこそこ。
Les Miserables / At The End Of The Day
この曲で総合力を試します。
まず、前回の試聴と同様で高音の量が少ないと感じます。
中低音はOKで迫力があって解像度も高いです。
女性によるコーラス部分になると中域の量が多いのでちょっとうるさいくらいに感じました。
A Kind Of Magic / Queen
この曲の持つノリはとてもよく表現されてます。
高音も悪くないですが、フレディーの声が目立ち過ぎですね。
これまでMH40に対して少し違和感があったのですが理由がわかりました。
中域と男性ボーカルが強すぎますね。特にHIGH MIDが強いです。
P7とMH40は傾向がとても似ていますが、最大の違いはこのHIGH MIDの出し方という印象です。
MH40はHIGH MIDを強調しますが、P7は抑えめです。
この違いによってMH40は音の密度が高い曲では聴きづらくなります。
P7は抑えめにしてあるので音の密度が上がっても問題がないのかなと思います。
装着感に関してはP7と遜色ありません。
ただし重たいです。
私は問題ありませんが、重たいヘッドフォンが苦手な方は気になると思います。
次ページに続きます。
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