Sepultura
1985年にブラジルからデビューしたスラッシュメタルバンドです。
私が初めて聴いたのは1991年のことでした。
当時はViperやRata Blancaなど南米からメタル系のバンドが出てくることが多かったんですが、「ついにスラッシュメタルかぁ」と驚いたものです。
セパルトゥラはブラジル出身ながらも1991年発表の『Arise』から世界的に注目され、数年で世界的な人気を誇るバンドに成長しました。
今では世界を代表するメタルバンドのひとつと言っても過言ではないでしょう。
今でも活動を続けているようですが、マックスとイゴールのカバレラ兄弟は不在のまま続けているのですね。
音楽的にはスレイヤーに近いと思います。スピードとアグレッシブさが似てますし、ダークでサタニックな要素もうまく取り入れています。
スピードのある曲が多く、ボーカルが少しデスっぽいのも特徴です。
ただし、セパルトゥラは5作目の『Chaos A.D.』からハードコアパンクやブラジルの民族音楽を大胆に取り入れたので、4作目の『Arise』までとは別物と考えたほうがいいでしょう。
私が聴いたのは『Morbid Visions』から『Schizophrenia』、『Beneath the Remains』、『Arise』、『Chaos A.D.』、『Roots』、『Against』までです。
『Against』は1998年発売なのでTestamentと同じようにメタルを聴かなくなるまで聴いていたことになります。
ちなみにマックスがセパルトゥラを脱退して始めたSoulflyも好きです。
Sepultura 好きな曲
- Troops of Doom
- Beneath the Remains
- Arise
- Under Siege
- Orgasmatron
“Troops of Doom”はセパルトゥラの中でもっとも好きな曲です。
1987年に発表された時は収録されておらず、1990年に再発する際に加えた曲です。
この曲が収録されていなかったら、私がSepulturaを好きになるのはもう少し後だったかもしれません。
スピード、展開、メロディーともに申し分のない曲です。
“Beneath the Remains”は叙情的なギターのメロディーで始まる曲です。
こういった味つけも先輩たちからうまく吸収しているなと当時は思いました。
曲の本編に入ると荒々しくなります。
“Arise”も名曲中の名曲でセパルトゥラの中でもっとも好きな曲のひとつです。
特にリフの間に放り込んでくるギターのメロディーがいいですね。大好きです。
“Under Siege”はスローテンポで始まり、禍々しい雰囲気のある曲です。
途中で変調をしてスピードが上がったりしますが、禍々しさは最後まで残ります。
最後に”Orgasmatron”です。この曲のオリジナルはモーターヘッドです。
私は先にセパルトゥラのこのバージョンを聴いて好きになりました。
ほぼ完コピですが、セパルトゥラのほうが重たくて速いので、メタルが好きという方はこちらのほうが好みかと思います。
ちなみにすぐさまモーターヘッドのオリジナルが収録されているCDを買ったのは言うまでもありません。(笑)
モーターヘッドについては以下の記事を参考にしてくださいませ。
“Orgasmatron”についてももちろん書いております。
Sepultura 好きなアルバム
- 『Arise』
アルバム単位でいうとダントツで『Arise』です。
『Beneath the Remains』も良いアルバムですし、Sepulturaのルーツを知るという意味では重要なアルバムですが、完成度ということを考慮すると『Arise』をお薦めします。
前述の通り、『Chaos A.D.』以降は音楽性が変わるので、個人的にはセパルトゥラを聴くなら『Arise』、『Beneath the Remains』、『Schizophrenia』をお薦めします。
『Chaos A.D.』以降であれば『Roots』ですかね。このアルバムは完成度が高くて気に入ってます。
Mortal Sin
オーストラリアのスラッシュメタルバンドで1985に結成されています。
デビューは1987年で1989年に発売した2作目の『Face of Despair』は日本でも高い評価を受けました。
2010年代まで活動しましたが、私が聴いたのはデビューアルバムの『Mayhemic Destruction』と『Face of Despair』、『Every Dog Has It’s Day』のみです。
3枚のアルバムの中で私がお薦めしたいのはデビューアルバムの『Mayhemic Destruction』。
メタリカのファーストアルバムに似た音楽性で、”Motorbreath”や”Whiplash”といった曲をイメージしてもらうとわかりやすいかと思います。
メタリカのフォロワーは数多く存在しますが、ファーストアルバムに似た雰囲気を醸し出すバンドはあまりいないので貴重な存在と思っていました。
好きな曲は”Women in Leather”と”Lebanon”です。
全体的に楽曲のレベルは高く、アルバムとしての完成度も高いので『Mayhemic Destruction』はお薦めしたい1枚です。
ちなみに2作目と3作目はがらりと音楽性が変わってしまうので私は好きではないです。
Coroner
1985年にスイスで結成されたバンドです。
これまで紹介してきたバンドと違って、このコロナーはメガデスに似ています。
デビューをした頃からプログレッシブ・デスメタルとかインテレクチュアル・スラッシュと評されていたのを覚えています。
当時の私はまっすぐなスラッシュメタルが好きだったので、コロナーはいまひとつ聴く気になれず、放置をしていました。
初めて聴いたコロナーのアルバムは1991年発表の4作目『Mental Vortex』です。
『Mental Vortex』を非常に気に入ったので続く『Grin』も聴きました。
音楽的には初期のメガデスで聴くことのできる激しい曲の展開や転調、どこか冷たさを感じるような雰囲気が特徴です。
また、楽曲の中にいろんなジャンルの要素を散りばめています。
好きな曲は”Divine Step”、”Metamorphosis”、”Pale Sister”です。
好きなアルバムも『Mental Vortex』ですね。
このアルバムも全体的に完成度が高いので安心して聴くことができます。
初期の作品は聴いたことがないのですが、このアルバムについてはそれほど難解ではなく、比較的シンプルなスラッシュメタルなんじゃないかと思っています。
まとめ
スラッシュ四天王とジャーマンスラッシュの記事とあわせて今回がスラッシュメタルの最終章になります。
個人的にこれまでいろんなジャンルを聴いてきましたが、おそらくスラッシュメタルという音楽のフォーマットが一番好きです。1980年代中頃に登場し、デスメタルやパンテラのようなメタルが流行るまで短命ではありましたが、Motorhead、Venomといった先駆者がやろうとした音楽をジャンルとして確立しただけでなく、後世のあらゆるアグレッシブな音楽ジャンルに多大な影響を及ぼしました。
アグレッシブさだけでなくスピードとメロディーを融合させ、転調や複雑な曲の展開といった要素もメタルに取り入れました。
1970年代から続いたハードロック、ヘヴィーメタルの流れをしっかりと受け継ぎつつ、発展をさせて後世のデスメタルにしっかりとバトンをつないだのかなと思っています。
スラッシュメタルについては他にもたくさんいいバンドがいて、好きな曲もあります。
他に好きなバンドを紹介するとしたらドイツのTankard、ベイエリアのDeath Angel、ムスティンがプロデュースをしたSanctuary、老舗のPossessed、Protectorあたりですかね。
日本のUnitedとOutrageや韓国のCrashも好きでした。
現在も活動しているバンドが多いのは本当に嬉しいですね。
スラッシュメタルについては以下の記事もあわせて参考にしてください。
コメント
[…] 紹介する前に私とデス・メタルについて書いておきます。 デス・メタルは1980年代にスラッシュ・メタルから派生したジャンルです。ジャンルとして確立する前の時期はスラッシュ・メタ […]