今回の「私と音楽」シリーズは1980年代から1990年代のスラッシュメタルを紹介します。
私とスラッシュメタルの出会いについては以下の二つの記事に書きました。
今回はベイエリアのスラッシュメタルバンドについて書こうと思ったんですが、スラッシュ四天王とジャーマンスラッシュのバンド群に比べると、ややパンチが弱いと感じたので、一気に幅を広げることにしました。
この記事で私が紹介できるスラッシュメタルバンドはすべて紹介しきったくらいの気持ちで書いていきたいと思います。
Exodus
ベイエリア・スラッシュとExodus
トップバッターはベイエリア・スラッシュの中でもっとも好きなエクソダスです。
ベイエリア・スラッシュについて簡単に説明しておくと、スラッシュ四天王から少し遅れて出てきたアメリカ サンフランシスコ出身のスラッシュメタルバンドの俗称です。
1980年代のスラッシュメタルはアメリカ東海岸よりも西海岸で圧倒的な盛り上がりを見せました。四天王ではメタリカ、スレイヤー、メガデスも西海岸ですね。
この3バンドに続く形で出てきたのがバンドがベイエリア・スラッシュと呼ばれるようになりました。
エクソダスはベイエリアのバンドの中でも老舗で、メタリカのカーク・ハメットが創設したバンドとしても有名です。
運があれば四天王と並ぶバンドになっていたかもしれないくらいスラッシュメタルでは重要なバンドです。
私がエクソダスのアルバムでちゃんと聴いたのは『Bonded by Blood』、『Pleasures of the Flesh』、『Fabulous Disaster』、『Impact is Imminent』、『Force of Habit』です。
デビューアルバムから5枚目までですね。
魅力はストレートで基本に忠実な曲調とザクザクとしたギターリフです。
ボーカルは初代のポール・バーロフが好きです。なんとも不思議な雰囲気を醸し出すボーカルでした。ポールはデビューアルバム発表後に脱退し、1997年にエクソダスに戻りましたが、2002年には脳卒中のために帰らぬ人になってしまいました。
Exodus 好きな曲
- Bonded by Blood
- Exodus
- Brain Dead
- Fabulous Disaster
- The Toxic Waltz
- Verbal Razors
デビューアルバムから”Bonded by Blood”と”Exodus”です。
曲調はストレートなスラッシュメタルです。スピードもあって剛直球ですね。
前述の通り、ポールのボーカルのおかげで他のバンドとは少し違う雰囲気になっていると思います。
2作目からは”Brain Dead”。
こちらはスピードを落としてフックのあるギターリフとなっています。
エクソダスの中では一番好きな曲で、ギターリフがとにかくかっこいいですね。
スラッシュメタルはこうあるべきお手本のような曲だと思います。
“Fabulous Disaster”、”The Toxic Waltz”、”Verbal Razors”は3枚目からの曲です。
どの曲も”Fabulous Disaster”と”Verbal Razors”は剛直球タイプの曲です。エクソダスらしい曲だと思います。
“The Toxic Waltz”はタイトルの通り少しひねってあります。ワルツのような曲には仕上がってませんが(笑)、エクソダスにしてはダンサブルな曲になっています。
Exodus 好きなアルバム
- 『Fabulous Disaster』
- 『Pleasures of the Flesh』
- 『Bonded by Blood』
平均的にいい曲が揃っていて好きなのは3作目の『Fabulous Disaster』です。
それと”Toxic Waltz”だけでなく遊び心のある曲も収録されています。
2作目の『Pleasures of the Flesh』は”Brain Dead”というとてつもなく好きな曲が収録されていますが、あまり好きでない曲もあります。
デビューアルバムの『Bonded by Blood』はさらにあまり好きではない曲が増えますが、ボーカルのポールが好きなので興味があったら聞いてみて欲しい1枚です。
Testament
活動開始は1983年ですが、デビューアルバムを出したのが1987年とデビューに時間がかかりました。他のバンドよりも出遅れましたが、曲も演奏も非常に質が高いバンドという印象です。
1980年代のスラッシュメタルバンドというとデビューアルバムは楽曲も演奏も音質も粗いバンドが多いのですが、テスタメントは最初っから完成度が高いです。
デビュー前の1986年にボーカルのスティーヴ・スーザがエクソダスに加入するめに脱退してしまいますが、結果的にはチャック・ビリーという存在感のあるボーカルを迎え入れることができたので良かったのではないかと思います。チャックは音楽的な面だけではなく体格的にも精神的にもバンドに与えた影響は大きいと思ってます。
音楽的にはメタリカの2枚目と3枚目に近く、メロディーをうまく融合したスラッシュメタルという印象を持っています。緊張感を出すのもうまいバンドでドイツのクリーターやデストラクションの音楽性とも相通ずるところがありますし、ベイエリアのバンドらしいザクザクとしたリフも聴かせます。
奇をてらったことはあまりせず、どこまでも正統派だと思います。
アルバムによって楽曲の出来もそれほど波はないのでどれを聴いても後悔をすることはないでしょう。
私が聴いたのはデビューアルバムの『The Legacy』から『The New Order』、『Practice What You Preach』、『Souls Of Black』、『The Ritual』、『Low』、『Demonic』までです。
大好き且つレベルの高いバンドなので、私がメタルを聴かなくなる最後のほうまで聴いてますね。
Testament 好きな曲
- Over the Wall
- Practice What You Preach
- Face in the Sky
- Souls of Black
- Low
曲数は少ないのですが、どの曲もスラッシュメタル史上に残る名曲だと思います。
この中でも特に好きなのは”Face in the Sky”と”Souls of Black”です。
Testament 好きなアルバム
- 『Souls of Black』
- 『Low』
まずは4作目の『Souls of Black』です。
私はテスタメントというとこの作品なんですね。
お次は6作目の『Low』。
1994年というとパンテラが猛威を振るい、往年のスラッシュメタルバンドも路線変更をする中で、テスタメントはコツコツと自分たちの道を歩んでいた時期でした。
そんな状況だったので、個人的にこのあるアムは思い出深いのですよね。
「テスタメントありがとう」と心の中で呟きながらこのアルバムを聴いてました。(笑)
Sacrifice
カナダのバンドです。1985年にデビューアルバムを出してますが私が初めて聴いたのは1990年に発売された3作目の『Soldiers of Misfortune』です。
サクリファイスはこのアルバム1枚しか聴いていません。
スレイヤーとメタリカのいいとこ取りみたいな音楽性で1991年には懐かしい気持ちで聴いた記憶があります。(私が購入したのは1991年でした)
好きな曲は”Soldiers of Misfortune”です。
この一曲を聴くためだけにアルバムを買ってもいいというくらいの名曲です。
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コメント
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