だいぶ涼しくなってきたので試聴がはかどります。
本来はガシガシとヘッドフォンを試聴してないといけないのですが、気になる新製品が多いので回り道をしています。(笑)
今回は発売されたばかりのONKYOのポタアンDAC-HA300を聴いてきました。
今年のポタアン選びでHA200も気に入ったのですが、VANTAM Redに惚れてしまいHA200を買うことはありませんでした。
HA200はコスパが高く、中低音が魅力的で全体的に元気がある音という印象でした。
今度のHA300はどうでしょうか。
ポタアン選びの結末は以下の記事を参考にしてください。
DAC-HA300の簡単な紹介
DAC-HA300はPCMで最大192kHz、24bit、FLACで96kHz/24bitに対応しています。
DSDは最大5.6MHzでネイティブ再生が可能です。
DACはBurrBrown PCM1795でオペアンプはMUSES8920です。
オペアンプのMUSE8920はVANTAM Redと同じものです。
micro SDカードスロットがあるのが特徴で、128GBのmicro SDXCカードまで対応してるので単体で音楽を楽しむことも可能です。
Mac、Windows、iOS、Androidと各OSに幅広く対応しています。
詳細は公式サイトをどうぞ。
ちなみにこのHA300はTEAC HA-P90SDと兄弟機です。
試聴環境
今回の試聴環境はiPhone+HA300+Fitear Private222です。
直前までVANTAM Redを使用して聴いていたのでしっかりと比較が出来ました。
試聴に使った曲は以下の記事を参考にしてください。
試聴結果
She-Wolf
スラッシュメタルバンドメガデスの曲です。
まず低音がよく出てるなぁというのが第一印象でした。
HA200に比べると元気なだけじゃなく上品な音になりましたね。
高音はややこもって聞こえます。
中低音は厚みがあって非常にいい感じ。
A Kind of Magic
次はQueenのポップナンバー。ベースラインが印象的な代表曲のひとつです。
全体的に解像度は高いですね。VANTAM Redとそれほど変わらないという印象。
サラッとした滑らかさもあって、私の好みに近づいてきた気がします。
HA200の魅力であった弾けるような元気さも残ってます。
全体的にパンチのある音質ですが、上品さも兼ね備えていてうまく改善してきたなと感じます。
At the End of the Day
レ・ミゼラブル25周年記念コンサートからの曲です。
冒頭の高音の解像度はOKです。フルオーケストラの迫力もよく出てます。
この曲では音の残り方(余韻)がとても心地良かったです。
VANTAM Redと比較をしても音圧があり迫力がしっかりと伝わってきます。
使い勝手
実はiPhoneとの接続に手間取りました。(笑)
以下の写真の通りUSB端子が二つありますが、micro USB端子を外してUSB端子(タイプA)を接続したらiPhoneを認識してくれました。
ここだけの話しですが、10分くらい悩みました・・・。
DC INもあるので充電の手段は多いです。
入力と出力端子はとてもシンプルです。
VANTAM Redのようにアップサンプリングなどのスイッチはありません。
操作や設定に迷うことはあまりないかなと思います。
HA300の横です。
SDカードスロットがあるのと誤作動を防止するholdスイッチ、本体を操作するためのホイールがあります。
このホイールでの操作は慣れが必要かもしれません。
私は三分ほど悩みました。
写真を撮り忘れましたが、設定項目は少ないです。わかりやすいんですが、逆に言うとあまりカスタマイズが出来ません。
この辺はユーザー次第だと思います。
アップサンプリングなど色々と設定をいじって音の違いを楽しめるVANTAM Redとこの音を聴け!タイプのHA300という感じでしょうか。
どちらも設計思想としてはいいと思います。
もちろん、HA300にはイコライザー機能もあるので好みの音に変更することは可能です。
10分ほど試聴しましたが、少し発熱しました。
VANTAM Redほどではありませんが10分程度なのでどちらがどっちとも言い切れません。
サイズと重量はVANTAM Redよりも大きいです。重量については100gの差なので個人的には気になりませんが、サイズについては持ち運びがしづらくなることもあるかもしれませんね。
まとめ
HA200と違って元気なだけではなく繊細さもあっていい方向に進化したなぁと思いました。
元気な音楽を聴くことも多いので元気な音は嫌いではないのですが、そればかりだと私の場合は飽きてしまう傾向にあります。
HA300は元気な音を基調としつつも繊細で細やかな表現もできるので印象が良いです。
メインで使っているVANTAM Redとは違う傾向です。
中低音に厚みがあり、元気かつ上品。音の粒も細かく滑らかです。
ただし、高域の量が少ないためVANTAM Redと比較をするとややこもって聞こえます。
その代わり中低域についてはVANTAM Redよりも魅力的な場面があります。
最近、VANTAM Redについては少し力不足(音量が小さい)を感じているので異なる音質傾向のHA300がより大きな音量を出してくれるといいなと思っているんですが、今回は能率の良いFitearのPrivate 222で試聴したので違いがわかりませんでした。
ポータブルヘッドフォンアンプについてはVANTAM Redを使い続ける、オペアンプを変える、別のアンプに変えるなどいろんな選択肢を考えてるんですが、今回の試聴ではVANTAM Redから買い替えようというほどHA300に魅力を感じませんでした。
しかし、メインのP7で聴いてみないとことには最終的な判断は出来ません。
ひとつの選択肢としてHA300は面白いなと思います。
SDXCカードスロットがあるのも、iPhone使いの私としては良いです。
iPhoneが対応していないハイレゾやDSD音源もHA300単体で聴くことが出来ますからね。
今回のレビューは以上です。
HA300はとても好印象でした。micro SDカードを差して単体で音楽が聴けるというのもポイントが高いです。
今年のポータブルヘッドフォンアンプ選びについては以下の記事を参考にしてください。
VANTAM Redのレビューはこちらです。
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