本格的にカスタムIEM選びを開始する前の気ままな候補選びです。
1964 EARSのV8とWestoneのES60を聴いてきました。
1964 EARSは今年のカスタムIEM選びで試聴をしたQiの印象が良かったです。
一方、WestoneはES10とES20を聴きましたが、イメージは良くありませんでした。
それでも候補に入れたいと思っているのはかつてのWestone 4Rが大好きだったからです。
Qiの試聴結果は以下の記事を参考にしてください。
Westone ES10とES20の試聴結果はこちらです。
試聴環境
今回もiPhone 6s Plus+VANTAM Redという組み合わせになります。
音源は主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)がメインですが、たまにHF PlayerでFLACの96kHz/24bitの音源も聴きます。
試聴に使う曲についてはこちらを参考にしてくださいませ。
試聴前にはDT 1770 PROを聴いてました。
1964 V8
A Kind of Magic / Queen
軽快なこのナンバーから。
中低音が持ち味の製品だと思ってましたが、意外と高音が目立ちますね。
シンバル音がしゃりしゃりと鳴っていてなかなか心地いいです。
曲のノリは表現できてますし、解像度も全域に渡って高い。
ベースの音も心地良く、スネアのアタック音も弾力がありますね。
事前にインターネットでレビューを見ていてもっと濃厚な音をイメージしていたのですが、意外とあっさりしてました。それに全体的にシャープですね。
Rock the Blues Away / AC/DC
音の密度が上がると高音がややつぶれた感じに聞こえます。
濃厚なイメージをもっていたせいか中域の量が少なく感じます。
低域の量は十分ですが、あまり沈み込まないですね。下まででてるという印象もないです。
音場はPrivate 222に比べると広め、解像度も222に比べて同等か少し高い程度でしょうか。
中低音がウォームで高音は少し乾いた音質という点では少しP7に似てるかなぁと思います。
ただ、音場はさすがにP7に及ばないのともう少し中低音がほしいですね。
Rangers / A Fine Frenzy
この曲では高音の解像度がやや少ないと感じました。
それと音のつながりにやや不自然さを感じました。
うねるような低音が魅力の曲なんですが、低音の量が少ないせいか曲の持つ雰囲気が今ひとつ表現出来てません。
At The End Of The Day / Les Miserables
冒頭のパーカッションが弱い。
この曲では高音よりも中低音が目立ってますね。
オーケストラの迫力はしっかりと出てますが、この曲でも低音が下まで出ておらず物足りなさを感じました。
音の密度が低いと高音が目立つんですが、密度が上がると高音が埋もれるんでしょうかね。
ちなみにこの曲ではつながりが良かったです。
She-Wolf / Megadeth
低音の解像度は高いんですが、この曲でも下まで出てないです。
曲の持つノリはすごくよく表現されています。
音の密度が高い曲のほうがうまく表現をしているかもしれません。
Four on Six / Nathan East
この曲は文句なしでした。
シンバル、ピアノ、ベースがうまく調和されていて、解像度も高く、ノリもいいです。
キレもありますが、どちらかと言えば少しウオームな傾向で高音は乾いてます。
Come Sail Away / STYX
冒頭のピアノとボーカルがどのように聞こえるかを確認するためにこの曲を聴いてみました。
結論として雰囲気は今ひとつ。音場の広さについては期待したほどではなさそうですね。
とはいえ、222で聴くとシンバル音がつぶれたりするんですが、V8では大丈夫でした。
P7には及ばないものの高い解像度を保ちながらマイルドに聴かせるのが特徴のようです。
We Are One / Kelly Sweet
ヴォーカルは期待していたほど生々しくはありませんでしたが及第点です。
この曲でも解像度の高さが目立ちます。
ES60
次にES60を試聴したんですが、耳に合わずちゃんと評価できるレベルで聴くことができませんでした。
カスタムIEMは試聴機と完成品で音質が変わるため、参考程度にしかならないのは理解していますが、音質の傾向を知ることはできるのでWestoneはもう少し試聴機に気を遣って欲しいですね。
ES60は次のカスタムIEM選びの軸になるかなと思ってますので別のところでもう一度聴こうと思います。
まとめ
1964のV8は試聴の途中から良くなったという印象があります。
音の密度が低い曲だと今ひとつ雰囲気を表現出来ていませんでしたが、密度が高い曲では高いレベルで表現出来ていました。
またQiを試聴した時にも感じたことですが、曲に合わせて目立つ音域が変わるなと印象を受けました。高中低のバランスが一様ではないと感じますね。
音質的には中低音がウォームで高音が乾いた音質です。
よって、個人的には好みなんですが、縦の音域が広くないと感じました。
高音も低音ももう少し縦に広がって欲しいですね。
音場についても同様に感じます。
左右、前後にもう少し広さが欲しいと思いますが、直前までヘッドフォンの1770 PROを聴いていたのでこれが影響していたと思います。
結論としてはQiと同様に全体的な音質は好みであるもののつかみ所がないなという印象です。
次回はV6 Stageも聴いてみたいと思います。
今回は以上です。
前回のQiの試聴結果は以下の記事を参考にしてください。
コメント
[…] 64 Audioの製品は過去にいくつか試聴をしたことがあります。 1964 Earsの頃のカスタムIEM、V8とQi、64 AudioのADEL A4とA5です。 いずれも好印象でしたが、購入には至っていません。 昔は比較的 […]