Private222が8月3日にリフィットから返ってきて一ヶ月弱が経ちました。
このPrivate222のおかげで今年の夏は快適にポータブルオーディオライフを楽しむことが出来ました。
思えば昨年の今頃はWestone 4Rを使っていたんですねぇ。
自分のイヤフォン人生を変えたメーカーなのでWestone製品をひとつも持ってないのは寂しいですねぇ。W60か新しく出たカスタムIEMを買うか・・・
さて、妄想はこの辺にしてPrivate222です。
1ヶ月後のレビューとしては少し早いのですが、前回のレビューから結構音が変わったので改めてレビューをします。
前回と前々回の記事はこちらです。
Private 222のメーカー公式サイトはこちら。
それでは早速レビューをしていきます。
デザインと付属品
デザインに大きな変化はありませんが付属品はケーブルとケースともに使いやすいです。
ものぐさな私ですがいつもちゃんとケースにしまってますし、掃除も二日に一回はしてますね。
唯一、今ひとつかなと思っていたケーブルですが、細いのだけが気になる点で実用上は非常にいいです。
まず絡みにくいのとタッチノイズがありません。
また適度な柔らかさなので扱いやすいですね。
音が一番重要ですが、使い勝手がいいと長く使う気になりますね。
ケーブルについてもうひとつ触れておくと、Westone 4Rを使用していたときに耳に引っかける部分が他よりも早く劣化してしまいました。
Private222に標準でついてくるこのケーブルは耳に引っかける部分が保護されているのでそれほど劣化しないのではないかなと期待してます。
ケーブルは標準で付属しているもので満足しているのですが、せっかくカスタムIEMを購入したし、スペアケーブルもあったほうが良いのでひとつは買おうかなと思います。
候補はFitear製の006bとSAECのSHC-B200FFです。
興味本位ですが環境が揃ってるのでAK2.5mm4極バランス対応のケーブルにして、VANTAM Redに接続しようと思ってます。
音質
いよいよ音質について書いていきます。
前述の通り1ヶ月の間に音質が結構変わりました。
リフィットから返ってきて二週間くらいは前回レビューしたとおりだったのですが、100時間ほど鳴らしたあたりで高音の出方が少し大人しくなりました。
その結果、高音がきれいになっただけでなく他の音域も聞きやすくなりました。
前回のレビューに書いたように高音の密度が上がるとややつぶれたように聞こえたのですが、つぶれることがなくなりました。
耳が慣れたというレベルの差ではないのでエージング(経年劣化、バーンイン)による効果だと思います。
Private222は1回目の到着からリフィットに出すまでも結構鳴らしていたので、これ以上音が変わることはないと思って前回のレビューを書いたのですが、甘かったようですね。
高音がきつかったため、VANTAM Redはアップサンプリングをせずに2週間ほど使っていたのですが、高音の鳴り方が変わってから試しにアップサンプリングをしてみたら問題がなくなりました。
なお、昔からあるオーディオ業界の不思議な言葉、エージングについて私の考えを書いておきます。
私はオーディオ機器に対してエージングは有効であると考えています。
もちろん、機器によって差は出ますが、オーディオ機器が納品されてから一定時間音を鳴らし続けると変化があります。
この変化は人によって良いようにも悪いようにも作用すると思っていますが、オーディオに使われる様々な部材がこなれてくるので一般的には良いほうに作用することが多いのではないでしょうか。
そしてある一定時間が過ぎると音質は変化しなくなります。
ただし、忘れてはいけないのは使用されている部材は劣化するということです。
劣化することによってますます音が変化し、良くなることも悪くなることもあります。
ただし、購入当初ほど大きな変化ではないのであまり気がつくことはないと思ってます。
購入当初の「エージング」だけがことさら強調されるのにはこういう理由があるのかなと推察します。
よって、購入当初の状態から部材がこなれてきて音が変化する現象は存在するというのが私の立場です。
また、エージングが終わっても音は少しずつ変化します。
少しずつ変化していくと最後にはあまりいい音質ではなくなると私は思っていますが、ここも個人差があって、むしろ劣化した部材のほうが好みという方もいるかと思います。
それと昔に比べると「エージング」、「経年劣化」、「バーンイン」など様々な言葉が使われるようになりましたね。人によって解釈も様々でしょう。
最近は購入当初の鳴らしを「バーンイン」、その後の変化を「エージング(経年劣化)」と表現することが多いように思いますね。
私は30年来オーディオに触れている古い人間なのでついついエージングという言葉を使ってしまいますが、前述のように解釈していますのでその上で読んでいただければと思います。
中断が長くなってすいません。
Private222のレビューを続けましょう。
高音
具体的に高音がどのように変わったかというと、高い音が重なるときに不自然につぶれたような音になっていたのが、正確で上品に聴かせるようになりました。
さらに量が減っただけでなく高音の鳴り方も変わりました。
うまく言葉で説明するのは難しいのですが、これまでは高音の密度が上がると音が共鳴して高音が溢れるように聞こえてました。その結果、高音がつぶれたように聞こえ、中低音が聞こえづらくなってました。
現在は、この音が共鳴することがなくなり、ちゃんと高音が制御されてるという印象です。
前述の通り通常時も量が少し減って、高音の質が良くなりました。
高音の密度が上がっても「音が共鳴して高音が溢れる」ようなことはなくなりました。
また、総じて高音の粒が細かくなってもつぶれなくなったため、滑らかに聞こえるようになりました。とはいえ、IM04ほどの滑らかさではありません。
高音の質を「とんがってる、普通、まろやか」と分類するとしたら、今までとんがっていたのがが普通になったという感じです。
大事且つ今回の記事で一番伝えたいことなので長々と書いてきました。
違いが伝わると良いのですが・・・。
中低音
中低音は前回のレビューと基本的には変わらないのですが、高音が変わったため、量が増えました。
特に高いほうの中域がよく聞こえますね。
Private222は全域ともにキレが強いタイプでしたが、中低音はさらにウォームになりました。
前回のレビューでもすこしウォームになったなと感じましたが、試聴の時と比べると二段くらいウォームになりました。
多少、ウォームになるのは期待してましたが、ちょっと想像以上です。
Private222はB&W P7やIM04とは違う方向性で選んだのでもう少しキレが欲しかったなと思います。
次ページに続きます。
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