MH335DW
335DWは334との2回目の試聴となりますが、334との違いを明確にしておきたいと思いました。
前回の試聴結果は以下の記事を参考にしてください。
335DWは334をベースに低域の質感を高めたモデルです。
普段は222に慣れているので334でもかなり低音が強いと感じるかなと思ったんですが、そうでもありませんでした。
At The End Of The Day / Les Miserables
低音の量が増えるのと同時に全体的に音が丸くなったと感じます。
とても聞きやすいし、解像度も損なわれてないです。
オーケストラの中低音の響き方が非常にリアルです。
解像度が高いので細かい音もよく聞き取ることができます。
222でも聞き取れなかった高音を聞き取ることができますね。レベルが高いっす・・・。
基本的にはモニター系の音に聞こえますが、リスニング用途にも使えるという印象です。
222と334に比べると明らかにリスニング寄りの音質と感じます。
She-Wolf / Megadeth
334で感じた高音の刺さりはないですね。
逆に低音の沈み込みが強くなりました。
量も多いですし、下までよくでてます。
Rock the Blues Away / AC/DC
こちらも高音は刺さりません。ちょうど良い具合に調整されているという印象です。
中低音がよく出ている割に高域の表現が生々しいのが良い感じです。
Shape of My Heart / Jacob Koller
女性ボーカルがちゃんと前に出てきますね。
AC/DCではソース通りにヴォーカルが他の楽器と同じ位置にいたんですが、この曲ではちゃんと前に出てきます。この辺はしっかりと表現されてます。
正確なんですが魅力的に音楽を鳴らすという印象。
No More Tears / Ozzy Osbourne
出だしのベース音を細かく聞き取ることができます。解像度は全域にわたって高いですね。
奥行きについては222よりも広いのですが、前回試聴したVE5に比べると狭いと感じます。
もう少し奥行きが欲しいところです。
VE3
前回の試聴でVision EarsのVE5とVE4が非常に良かったので、より安価なVE3も聴いてきました。
冷静に考えると19万近い金額(VE5)を出していいのかと今でも自問自答しています。(笑)
少しでも安価なところで満足できたほうがいいのでVE3も聴いてみました。
No More Tears / Ozzy Osbourne
335DWと比べてもマイルドな音作りです。
解像度は334、335DWと比べると低いですが必要十分ですね。
奥行きはこちらのほうが上と感じます。
Vison Earsの製品は音量を上げても聞きづらくならないのも特徴ですね。
高音が少し刺さり気味になりますが、結構なところまで上げても聴くことができます。
全体的なバランスは高域よりも中低音がやや目立ちます。
The Millionaire Waltz / Queen
この曲も奥行きが広いと感じます。
高中低のバランスもよく、左右の定位も問題ないです。
高域の伸び方も魅力的ですね。
中低音はどちらかというとリスニング寄りです。マイルドで音の角がとれてます。
解像度は必要十分。
音の立ち下がりと立ち上がりもよく表現できてます。
中間部のコーラスが非常にいいですね。
Four on Six / Nathan East
ベース音の響き方が独特です。直線的に入ってきてふわっと広がるので包み込むような表現もうまいなと感じました。
高域のピアノもきれいです。下でベースがブンブン鳴ってるのに同時にきれいな高音を聴かせてくれます。
シンバルも細かい音をよく表現してますね。
We are One / Kelly Sweet
音の密度が低い女性ヴォーカルも聴いてみましょう。
声がとても生々しく艶が表現できてます。
中低音はウォームですが高音はしゃっきりしてるという印象です。
高音のシンバルはやや刺さります。
Rangers / A Fine Frenzy
もうひとつ女性ヴォーカルを聴いてみます。
この曲も中低音の量感があって、気だるさがよく表現されてます。
ヴォーカルも生々しく、ちゃんと前にでてきますね。
Come Sail Away / Styx
出だしのピアノはきれいですが、ヴォーカルはもう少し生々しさが欲しいですかね。
222だと刺さる部分でもシンバルは刺さりませんでした。
まとめ
FitEarの2製品については335DWのほうが好みに合います。
ちゃんと聞き比べないと結論は出ませんが、VE5と比べるとモニター系の音質で今回の目的を考慮するとVE5のほうが合うのかなと思います。
前回のカスタムIEM選びはモニター系の音を求めたので、経済的な事情が許せば334を選んでいたと思います。
222に比べると中域と低域の量が多い割に解像度も高く、音のつながりも良好です。
335DWは334と比べると低域の質感が増してるだけでなく、全体的にも音に丸みが出て聴きやすくなってると感じました。
もう少し奥行きがあるといいなとは思います。
VE3はVE4とVE5に比べると高音がすこし刺さると感じました。
音の粒は細かいのですが、角が丸くなっていないため聴きづらくなることがあるという印象です。
ただし全体的なバランスについてはVE4よりもVE3のほうがフラットなので好みに近いです。
それとVE3のケーブルが取り外しにくいということも今回判明しました。
相当固くコネクタに接続されているので自分で取り外しをするのは無理と感じました。(それくらい固い!)
店員さんにも聞いてみたのですが、どうもVison Ears社はリケーブルを積極的に薦めていないようです。
付属のケーブルをそのまま使ってくれということでしょうね。
個人的にはメーカーが意図する音質を尊重したいので、その志はとても好きなのですが、バランス接続と非バランス接続を気軽に使い分けしたい場合はとても不便です。
よって、Vision Ears社のカスタムIEMを選んだら、バランス接続用のケーブルを着けておいて、iPhone直で聴く時に変換アダプタをかませるのがいいのかなと思います。
今回は以上です。
結論として335DWは候補に残して334は外します。
VE3は予算が確保できない時のために取っておきます。
前回のVE5とVE4の試聴結果は以下の記事を参考にしてください。
JH Audio Angieの試聴結果は以下の記事を参考にしてください。
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