先日、レビューの依頼を受けて入手したBluetoothワイヤレスイヤホンのSudio VASA BLÅですが、ファーストインプレッションの記事を書いた後に起動をしなくなったため、メーカーに相談をしました。
結論として初期不良だったので、代替品を送っていただき先週日曜日に届きました。
この記事では引き続きレビューをしていきたいと思います。
なお、メーカーさんの対応は非常に良かったです。
お金を払っているわけでもないのに良い対応をして頂きありがとうございました。m(_ _)m
前回の記事については以下を参照してください。
VASA BLÅの仕様や使い勝手について記載をしています。
また、写真で梱包されている付属品やデザイン、質感について触れています。
今回の記事では五日間ほど使用した感想を書いていきたいと思います。
なお、この記事を書くまでに50時間ほど鳴らしております。
使い勝手
まずは使い勝手について書いていきますが、VASA BLÅはiPhone 6s Plusとペアリングして使用しています。
iPhone 6s Plusに入れている音源は主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)です。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。
装着感
標準のイヤーピースを使用しています。
右耳に比べると左耳が小さいので、左耳は小さいイヤーピースに変えました。
この状態だと装着感は良好になりました。
ユニバーサルタイプのイヤホンだと快適な装着感がなかなか得られない私ですが、Westone社とShure社の製品は快適に装着感を得ることができます。
現在もWestone 4Rを使用していますが、Westone 4Rに比べると80%程度の装着感という感じです。
電車内や歩きながら使う分にも大きな問題は感じません。
ケーブル
ワイヤレスな製品ですが、左右のイヤホン本体は一本のケーブルで接続されています。
使用をする上ではこのケーブルを首の前に垂らすか後ろに回す必要があります。
ケーブルを首の前に垂らすとタッチノイズが多いです。ケーブルは首の後ろに回すのが正しい使い方でしょうね。
首の後ろに回すとタッチノイズはほとんど気にならなくなります。
ただし、頭を振ったときにケーブルが体や洋服にすれると少しタッチノイズが発生することがあります。私の場合は、ほっぺたにケーブルがあたってタッチノイズが発生することがあります。
私が使用した感じだとケーブルが少し短いと感じました。
構造上、なかなか難しいと思いますが、ケーブルの長さを調節できるとありがたいですね。
また有線接続ができるオプションもあると良いなと思います。
音量
音量はiPhoneのボリュームを最大にして聴いています。
MacBook Proとペアリングをした場合にも同様で音量を最大にしても視聴可能でした。
試しにMacBook Proとペアリングをしている状態でAudirvanaを起動してみました。
特に問題なくAudirvanaからも音の出力が可能ですね。
Audirvanaだと100%まで音量を上げるとさすがに大きく、80%程度が快適です。
私は元々、大きめの音で聴くほうですが、もう少し音が取りやすいと良いのではないかと思います。
遮音性と音漏れ
遮音性と音漏れはともに優秀です。
音楽を再生しなくても周囲の音が遮断されます。
また、最大音量で視聴をした時に妻に音漏れの確認をしてもらいましたが、かなり近づいても音は聞こえないという結果でした。
接続
Bluetoothの接続はiPhoneもMacBook Pro、Windows PC(OSはWindows8.1)もしやすいです。
例えば、iPhoneとの接続を解除した後にMacBook Proでペアリングをしてもすぐに接続されます。逆も然りです。この辺は非常に良くできてるなと感じます。
我が家にはポータブルのBluetoothスピーカー(JBL Charge)もあるんですが、干渉をすることなくこちらが意図した通りに接続、または接続解除が可能です。
iPhoneでの接続ですが、ワイヤレスでVASA BLÅを聴いてる最中にイヤホンジャックにイヤホンを接続すると、イヤホンが優先されるようになっています。
音楽の再生も止まることなく切り替わるので聞き比べには便利でした。
ワイヤレスのVASA BLÅに切り替えたい場合は、Bluetoothの画面で再びペアリングをしてあげれば、イヤホンを接続した状態でもVASA BLÅに切り替わります。
なお、我が家での計測結果ですが、VASA BLÅとiPhoneは5mくらいが有効な接続範囲です。
5mを超えると接続が不安定になります。
普通に使う分には特に問題ないかと思います。
重量
軽いですね。ファーストインプレッションの記事にも書いたように14gなので、VASA BLÅを装着していても快適です。
充電とバッテリー
ファーストインプレッションの記事にも書いた通り、VASA BLÅのバッテリー部にUSBケーブルを接続するだけで充電ができますので便利です。
また、USBケーブルを接続して充電をした状態でも音楽を聴くことができます。
バーンイン(エージング)はこの状態で行いました。
音質
次に音質の感想を書いていきたいと思います。
全体的にダイナミックドライバらしい自然な鳴り方をします。
どちらかというと低音寄りで高音の量は少なめです。曲によってはややこもり気味に聞こえることもあります。
低域寄りですが、高い中域の量がやや多めです。
女性ボーカルは前に出てくるのですが、AC/DCやマイケル・モンローを聴くとスネアの音が耳障りに感じることもあると感じました。
ただ、ハイハットとシンバルを多用するこれらの曲では高域が良い具合におさえられているので聴きづらくなることはありません。
縦の帯域は普段使っているVE5やWestone 4Rと比べると狭く感じますが、価格帯を考えればこれは当然の結果でしょう。
何か聞き比べをするのにいい製品はないかなと思案したところ、妻のSHE9720があることに気がつきました。
聞き比べの対象としてはちょうど良いですね。
SHE9720と聞き比べ
基本的な音質は似ています。
どちらも自然で優しい音です。
高解像度でソリッドというわけではなく、温もりのある音ですね。
SHE9720のほうが高域寄りで、前述のAC/DCやマイケル・モンローではVASA BLÅのほうが快適です。SHE9720だとハイハットとシンバル、スネアが耳について聴きづらさを感じます。
ボブ・ジェームズやネイザン・イーストのJazzはSHE9720のほうが好みです。
SHE9720ではシンバルとピアノの音をよく聞き取ることができます。ハードロックのように連打はしないので聴きづらくなることはありません。
一方のVASA BLÅは低音がこの価格にしてはよく沈み込むのでベースが非常に気持ち良く聞こえるのですが、シンバルやピアノの音が少し聴きとりづらいです。
結果的にドラマーやピアニストの気の利いたフレーズがあまり印象に残りません。
私の試聴曲の定番のレ・ミゼラブルの”At The End Of The Day”は五分五分です。
VASA BLÅは中低域が分厚いのでオーケストラの迫力がよく表現できています。
また、コーラスも厚みがあります。
SHE9720ではオーケストラとコーラスがやや物足りませんが、パーカッションやメインボーカルが聴きとりやすいです。
Kelly SweetやA Fine Frenzyといったまったりとした女性ボーカルものはVASA BLÅのほうが好みです。
まったりとした雰囲気を出すのはVASA BLÅがうまいですし、音の粒もVASA BLÅのほうが細かく全体的に滑らかな聞き心地を味わうことができます。
Sudio社にはVASA BLÅの有線接続版のVASAという製品もありますが、こちらはもっと音が良いのだろうなと推察します。
イヤーピース
せっかくなので手持ちのイヤーピースをいくつか試してみました。
VASA BLÅは私が2015年のイヤホン選びで購入をしたIM04とほぼ同じステム径なのでIM04用に購入したイヤーピースはすべて使用できました。
この写真にはVASA BLÅと上段に標準イヤーピース、下段にSpin Fitが写っていますが、試したイヤーピースの中でも良かったのはSpin Fitです。
Spin Fitを装着すると高域の出がわずかに良くなり、私が感じている不満点は解消されました。
少し開放的な音になるのでこもりも感じることはなくなりました。
まとめ
前回のファーストインプレッションに続いて、使い勝手と音質についてレビューをしました。
デザインと質感も良く、軽量なのでカバンの中に入れておいてSkypeなどでテレカンをするときに使用しています。会社にヘッドセットなんかもあるんですが、それなりに大きいのでカバンからスッとVASA BLÅを出してペアリングをしたほうがスマートです。
雨の日にも重宝しそうです。ワイヤレスで接続ができるので湿気に強いダイナミック型というだけでなく、使い勝手の点でも便利です。
ちなみに自宅に置いておくと妻が家事をしながら使っています。
SHE9720もあるんですが、iPhoneも持ち歩かないといけないので、ワイヤレスのVASA BLÅのほうが便利とのことです。
音質については主力のVE5とWestone 4Rには及ばないものの、約一万円でこの音質なら合格点です。
SHE9720との聞き比べでも高い音質を発揮してくれました。個人的にはVASA BLÅのほうが好みです。
Bluetoothでのワイヤレス接続も高音質になってきたという印象です。
将来的にaptX HD対応機器が増えてくれば、もっと良くなりそうなので期待しています。
最後になりましたが、Sudio社の公式Webサイトで以下のクーポンコードを使うと15%の割引でSudio社の製品を購入をすることが出来ます。
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今回は以上です。
VASA BLÅのファーストインプレッションについては以下の記事を参考にしてください。
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