「私と音楽」シリーズ、QueenやAC/DC、スラッシュメタルについて書いてきたので、この流れからしたら次はDeath MetalかHeavy Metalかなぁと思っていたんですが、筆が進まないので趣向を変えます。
今度は女性ボーカルについて書きたいと思います。
女性ボーカルは古くはABBA、Blondie、Joan Jettなど1980年代から聞き始めました。ジャンルはロックが中心でトップ40でよく売れていたアーティストを聴いていました。
1980年代中頃からはメタル一辺倒になったので、積極的に女性ボーカルものを聴くことはなくなりましたが、Nenaやボニー・タイラー、パット・ベネターなどチャートを賑わしていて気に入ったアーティストは聴いてました。ただし、メタルに比べると数はすごく少ないです。
1990年代後半にメタルだけでなく新しい音楽もあまりを聴かなくなったんですが、再びこれまで聴いたことがない音楽を聴いてみようと思ったのは、たまたま妻が聞いていたNa Leoというハワイの女性ボーカルトリオを聴いてからでした。2000年代前半のことです。
この時はジャンルを問わずにいろんなアーティストを聴きました。
これから少しずつ紹介をしますが、この記事で紹介するのはスウェーデンのシンガーソングライターのアナ・ターンハイム(Anna Ternheim)です。
アナ・ターンハイム(Anna Ternheim)
アナ・ターンハイムとの出会いは、日本のテレビ番組で紹介されていたのをたまたま見たのがきっかけです。
きれいなメロディーと透明感のある音、哀愁のある歌が特徴で、私がイメージする北欧やスウェーデンの音楽に合致したアーティストでした。
スウェーデンの音楽というとABBAはQueenと同じくらいの時期から聴いてましたし、北欧メタルというジャンルがあるくらいメタルの産地としても有名です。私自身もTNT、エッジ・オブ・サニティ、カーカスなど好きなバンドが多いです。
アナ・ターンハイムは1978年にストックホルムで生まれて、10才の時にギターを弾き始め、作曲、演奏もこなします。
デビューは2004年で『Somebody Outside』というアルバムを発表しています。
このアルバムで彼女はスウェーデンのグラミー賞で新人賞を獲得しました。
続く2005年には最優秀女性アーティスト、最優秀作詞賞、最優秀作曲賞も獲得しています。
2006年には2作目の『Separation Road』を発表し、またしてもスウェーデンで数々の賞を獲得します。2008年には『Halfway to Fivepoints』というタイトルのアルバムで全米デビューも果たしています。
2008年に3作目の『Leaving on a Mayday』、2011年に4作目の『The Night Visitor』、2015年に『For The Young』を順調に発表しています。
音楽的にはギターとピアノを中心としたアコースティックな楽曲が多いです。
ジャンルでいうとフォークが一番近いかなと思います。
曲調は暗めです。暗めなんですが、きれいな旋律とアナ・ターンハイムのクールで哀愁のある声がとても良くマッチします。また、パーカッションをうまく使ってキャッチーで印象的なフレーズを織り込むのがうまいです。
独自の世界観を持ったアーティストで、他ではなかなか味わうことのない世界に連れて行ってくれます。
イメージでいうと白夜にコテージでウィスキーを飲みながら聴く音楽という感じでしょうか。(笑)
目の前には広大な雪原が広がっています。(笑)
アナの公式サイトはこちらです。(英語です)
好きな曲とアルバム
2015年発表の『For The Young』はまだ聴いていないので『Somebody Outside』、『Separation Road』、『Leaving on a Mayday』、『The Night Visitor』からのお薦めです。
好きな曲
- To Be Gone 『Somebody Outside』
- Better Be『Somebody Outside』
- I’ll Follow You Tonight『Somebody Outside』
- Bring Down Like I『Somebody Outside』
- I Say No『Somebody Outside』
- Somebody’s Outside『Somebody Outside』
- My Secret『Somebody Outside』
- Shoreline『Somebody Outside』
- Feels Like Sand 『Separation Road』
- Tribute to Linn『Separation Road』
- What Have I Done 『Leaving on a Mayday』
- Damaged Ones 『Leaving on a Mayday』
“To Be Gone”は出だしのベースとピアノでキャッチーな雰囲気を作り出します。
スローテンポの曲ですが、独特の雰囲気があります。
“I’ll Follow You Tonight”はシンプルにギターとボーカルで始まります。
物静かな曲ですがアナのボーカルが力強いのと、中盤からのコーラスの使い方が好きです。
“Shoreline”はピアノがメインの美しい曲です。この曲のピアノの音がなんとも優しくて温もりがあって好きなんですよね。
“Feels Like Sand”は印象的なギターのフレーズで始まり、途中からピアノが世界観を少し変えます。この展開が独特で好きです。
“Tribute to Linn”は”Shoreline”に似たピアノメインの美しい曲です。この曲も大好きです。
“What Have I Done”はガラッと雰囲気が変わってシンプルなフォークというよりもロックに近い曲です。
ストリングスもうまくアレンジされていて、この曲も独特です。
好きなアルバム
個人的に好きな曲が多いのは、デビュー作の『Somebody Outside』です。
最初に聴いたアナ・ターンハイムのアルバムということもあり、非常に衝撃が強かったのを覚えています。再生回数も他のアルバムよりも多いですね。
ただ、楽曲の多様性や完成度という点では2作目の『Separation Road』と3作目の『Leaving on a Mayday』のほうが高いです。
デビュー作の『Somebody Outside』はシンプルなフォークソングが多いのですが、『Separation Road』と『Leaving on a Mayday』はいろんな楽器が使用されていますし、ジャンルも様々です。サウンドプロダクションもいいので甲乙つけがたいです。
初めて聴くなら『Somebody Outside』、『Separation Road』と『Leaving on a Mayday』のどれでも良いと思います。
シンプルなフォークが好きなら『Somebody Outside』で、少しロック寄りの音楽も好きなら『Separation Road』か『Leaving on a Mayday』ですね。
フォークとロックのバランスがいいのは『Separation Road』です。
4作目の『The Night Visor』もいいアルバムですが、ちょっと各曲が小粒な印象です。
つまらない曲というわけではないのですが、印象に残る曲が少ないといった感じです。
動画集
アナ・ターンハイムの挿画もいくつか紹介しておきます。
“What Have I Done”はアルバムに入ってるのとは違うバージョンです。
Youtubeにオフィシャルにアップされているのはこのピアノ版だけみたいですね。
まとめ
ということで、女性ボーカルの第一弾はスウェーデンのアナ・ターンハイムを紹介しました。
これまで書いてきたように北欧のアーティストらしく、メロディーがきれいで透明感と物悲しさのある音楽となっています。
暗いという一面もありますが、アコースティックで耳にも優しいのではまる人ははまると思います。
昨年発表した『For The Young』を聴くのを私自身も楽しみになってきました。
ちなみに2012年からlast.fmというサイトで再生回数を記録していますが、アナ・ターンハイムは再生回数4955回で歴代8位です。詳しくはこちらにアクセスしてみてください。
今回は以上です。
コメント
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