AKGが新しいイヤホンを発売しました。
AKGのイヤホンというと真っ先にハイブリッドタイプのK3003とダイナミック型のN20を思い出します。
AKG3003は価格が高すぎて試聴もしていませんが、姪っ子のためのイヤホン選びをしたときに聴いたN20Uは価格と音質のバランスが良くて印象が良かったです。
AKGは今のようにポータブルオーディオにお金をかける前にK518 LEを気に入って使っており、最終的には三本ほど買ってしまったんですよね。(笑)
何度か試聴をしたK712 Proもとても気に入ってますし、私にとってAKGは信頼の置けるメーカーのひとつです。
そんなAKGが5万円前後という価格のイヤホンを発売してきたので、かなり注目をしています。
ユニバーサルタイプのイヤホンについては、5月にTwitterのフォロワー様から譲って頂いた愛機Westone 4Rがありますので、すぐに購入するということはないのですけどね。
AKG N40の詳細については公式サイトを参考にしてください。
個人的には耳掛け型であることと、本体が小さいので装着感が合うかなと期待しています。
また、ケーブルが着脱式というのも安心感があります。
試聴環境
試聴環境はiPhone 6s Plus+AKG N40です。今回はiPhone直で試聴しました。
それとN40はフィルターによって自分好みの音質に調整ができる機能があるんですが、今回はおそらく低域が多いBASS BOOSTじゃないかと思います。ちゃんと確認するのを忘れてしまいました。
試聴に使った音源は主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。
なお、今回AKG N40をiPhone直で試聴をしたのには理由があって、なんだかんだでWestone 4RもiPhone直で使うことが多いからです。
普段はヘッドホンを使っている私ですが、気温と湿度が高くなる5月から9月はカスタムIEMとイヤホンを使っています。ヘッドホンは蒸れますのでね。
イヤホンは主に雨の日に使うことが多いです。雨の日はiPhoneとイヤホンの間にDACアンプを挟むのが億劫になるので自然とiPhone直で聴くことが多いです。
今回も直前までiPhone+Westone 4Rで聴いていました。
それでは、試聴結果に行きましょう。
AKG N40の試聴結果
At The End Of The Day / Les Miserables
冒頭のパーカッションと歓声は細かく滑らかに聞こえます。高域の量と質はともにいいですね。
中域と低域の量も十分でオーケストラの迫力もよく出ています。ただ、定温が少し多いように感じました。「AKGだから高音が多いんだろう」という私の先入観も関係してるとは思います。
立体的な表現もうまく、音の余韻や響き方が非常にいいです。
音場は左右は十分に広いのですが、前後は少し狭いかなと感じました。
AKGのこの価格帯のイヤホンなのである程度の音は期待していましたが、この曲では想像以上でした。自然な表現がうまいです。
特に驚いたのはオーケストラの表現です。質の良い低音が下まで出ているのでイヤホンではなかなか味わうことの出来ない厚みを感じました。
Master of Puppets / Metallica
この曲は最近、試聴曲に加えました。
80年代の音源ですが、私自身聴き慣れているので善し悪しが判別しやすいです。
音の密度の高いスラッシュメタルも問題ないです。
全域ともに解像度が高いのですが、厚みと迫力もちゃんと表現できていてバランスが良いです。
ややウォームでリスニング寄りのチューニングですが、モニターとしても優秀だと思います。
高域はWestone 4Rよりも明らかに多くて、少しシンバルとスネアがうるさく感じることもあります。特に高域と中域の中間の音域の量が多いと感じます。
Bisso Baba / Bob James
この曲ではAt The End Of The Dayと同様に低音の響き方が非常にいいです。
やはりWestone 4Rよりも下まで出てますね。メインで使っているカスタムIEMのVE5と同等かもしれません。
メタリカと違ってこの曲ではやや低音過多と感じました。
高域のピアノとシンバルが印象的な曲なんですが、少し目立たないですね。
その代わりベースが下のほうでうなりまくってました。(笑)
こういうバランスも嫌いじゃないです。
Rio Rush / Fourplay
この曲も最近試聴曲に加えました。
試聴曲の記事も更新しないといけないですね。
この曲もスネアが少し耳につきました。
その他の楽器については問題がないばかりかとても良かったです。
まったりと聴かせるのもうまいんですが、細部を聴くにも適してます。バランスが良いです。
音源通りに音場がとても広いですね。Westone 4Rも音場が広いイヤホンだと思いますが、N40のほうが上ですね。
We Are One / Kelly Sweet
個人的には気にならないレベルですが、ボーカルが少し引っ込んでるように聞こえました。
そしてこの曲でも低音が多いと感じます。
スネアとシンバルが相変わらず耳につきました。
まとめ
“At The End Of The Day” と “Master of Puppets”については期待以上でした。
特に”At The End Of The Day”が良かったです。
この曲をここまで魅力的に聴かせるイヤホンは初めてだと思います。
逆に音も密度が低いジャズと女性ボーカルの曲がいまひとつでした。
原因ははっきりとしていて中域の高い音が少し雑に聞こえました。
これはおそらく試聴機のエージングが済んでないからじゃないかと思われます。
全体的なバランスは低音が多かったです。
どのフィルターを使っていたのか気になるところですね。再度試聴をしたいと思います。
特徴的なのは広大な音場と自然な音の出し方です。音場についてはWestone 4Rよりも上だと思います。
自然な音については途中から中域の高い音が気になってしまいました。
ですが、全体的に粒が細かく、滑らかな聴感だと感じました。
ウォームな傾向ですが、細部もしっかりと聞き分けることが出来ることもできました。
特に高域の抜けの良さは魅力ですね。
今回の試聴ではWestone 4Rのほうが好みでしたが、エージングで変わる気がします。
その他でWestone 4Rと比べて明らかに好みに合ったのは低音が下まで出ることです。
量は多めでしたが、下までしっかり出るのは好感です。フィルターで低音の量を調節すればもっと好みに合うかなと思いました。
今回は以上です。
フィルターの種類を確認しませんでしたし、試聴機のエージングが済んでないと感じたので、もう一度聴いてみたいと思います。
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