先日購入したAKG K551のレビューを書きます。
開封の儀はこちらの記事を参考にしてください。
購入してから80時間ほどお気に入りの曲を流し続けました。
K545もそうだったんですが、あまり音が変わったという印象は受けません。
まずは音質から書いていきましょう。
音質
高音はK551にもっとも期待している部分ですのでとてもきれいです。
よく伸びますし、余韻も残ります。
中域はやや量が少ないですが、高音に近い中域はよく出ています。
逆に低音と低音に近い中域は量が少ないです。
量が少ないとは言え、低音は低いところまで出るのがK550、K545、K551の特徴だと思います。
解像度は高いです。
各音の分離が非常に良く細かい音も聞き分けることが出来ます。
音場は左右、前後に広く奥行きが感じられます。
ただし、高音に比べると中低音の音場は狭く感じられます。量が少ないのでこれは仕方がないかな。
高音寄りのチューニングのため、いわゆる艶やかさや派手さはありません。
高音を中心に忠実に再生をするという印象です。
全体的には開放的でカラッとした音像です。
この音像はP7よりもZ1000に近いです。
Z1000を手放した理由もK545かK551が手元にあればいいじゃんと思ったからです。
そういう意味でいうとP7とはまったく声質の異なる音をK551は出します。
P7は全体的に濃厚な音を出します。艶やかさとか色気があります。
K551はどちらかというと実直という感じです。
比較をしたP7とZ1000のレビューは以下の記事を参考にしてください。
装着感、遮音性、音漏れ
装着感はP7やZ1000に比べると劣ります。
側圧が弱いので頭を振るとイヤーパッドが耳からずれます。
ただし、大型のハウジングを採用しているため、少しのズレで音が激変するということはありません。
遮音性と音漏れですが、P7に比べるとかなり劣ります。
特に音漏れは結構するので電車の中では音量を下げてます。
遮音性は劣りますが、いつも言うように高すぎても危険なのでこれくらいが個人的には好きです。
P7だと周囲の音がまったく聞こえなくなってしまいますのでね。
ジャンル
得意なのは音の密度の低い音楽です。
ジャズ、女性ボーカルなどに最適です。ロック系のバラードもきれいです。
ただ、音の密度の高い音楽が合わないわけでもありません。
さすがにデス・メタルは厳しいですが、量が少ないとは言っても低いところまで低音が出ているため、中低音が得意なヘッドフォンと違う魅力的な聴かせ方をしてくれます。
例えば、AC/DCくらいの密度であればとても快適です。
特にシンバルの音が気持ちいいですし、ギターリフはエッジも効いてます。ギターソロでの高音も気持ちがいいです。
ベースの音は聞き取りづらいところもありますが、特徴的なフレーズになるとちゃんと聞こえます。
オーケストラにも合います。
特に管楽器と弦楽器の再生が得意という印象です。
音の密度が濃くてもこれだけ分解して聴かせるのはこの機種の特徴だと思います。全体的な迫力、音圧の伝わり方はP7に負けますが、低いところも出ているのでこれはこれでありだなと言う音像です。
聴いていて特に合うと思ったのは何度かこのブログでも紹介しているJacob Kollerです。
Youtubeに動画がなくて残念なんですが、「Cinematic Piano Paradise」というアルバムに入っている”Shape of My Heart”と”Norwegian Wood”は素晴らしいです。
2曲ともピアノとベース、パーカッションがメインになっているんですが、ピアノの高音の底で響くウッドベースの音がたまらんです。
高いところでさらにシンバルがきれいに鳴るんですね。
所々ペースが速くなるんですが、スピード感も良く再生してくれます。
味付けの濃いP7も気持ち良く聴かせてくれるんですが、K551の聴かせ方とはちょっと違います。
このJacob Kollerさんはピアニストなんですが、アレンジがうまくてシンプルに楽器の良さも引き出すのでとても好きです。
どのアルバムも録音状態がいいのでとてもお薦めです。
K545とK551の聞き比べはこちらの記事にまとめました。
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