カスタムIEMとイヤホン用のケーブルネタの続きです。
前回はEffect Audio社のEROS、ARES II、THOR COPPERとORB社のClear Forceを試聴しました。
結論としてEffect Audio社のARES IIが好みに合うという結果になりました。
その他のケーブルも良いものであることは疑いの余地はありませんが、ARES IIと比べると若干私の好みに合っていませんでした。
また、価格的にもARES IIはバランスが良いと感じました。(20,000円弱)
今回はEffect Audio社のARES IIとARES II+を試聴してきました。
ARES II+はARES IIの上位製品となりますので、価格なりの音質差を感じることが出来ればARES II+を購入しようと考えています。
ARES IIとARES II+について簡単に紹介をした後に試聴結果を書いていきます。
ARES IIとARES II+
ARES IIとARES II+はARESという製品の後継製品で2016年の5月から発売されています。
素材はUPOCC Litz Copperで、7Nの純度で歪みの少ない音を実現しています。
前モデルのARESと違うのはリッツ線を採用していることですね。
価格についてはARES IIが20,000円弱、ARES II+が27,000円弱となっています。
ARES IIとARES II+の違いはケーブルの太さくらいです。実物を見てはっきりとわかるほどの違いになっています。
詳細は公式サイトを参考にしてください。
ARES II公式サイト
ARES II+公式サイト
試聴環境
今回の試聴環境はiPhone 6s Plus+Westone 4RとiPhone 6s Plus+VE5です。
メインで使っているカスタムIEMのVE5は2Pinコネクタがとても固く、不器用な私はコネクタからケーブルを取り外すのが怖くて、VE5でケーブルの試聴はしていないようにしていたのですが、今回は思い切って試聴前に何度かVE5のケーブルを取り外す練習をしました。(笑)
それと、DACアンプのnano iDSDはあえて使わないようにしました。
nano iDSDを挟むとなんでも良く聞こえる傾向にあるので(笑)
試聴に使った音源は主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。
今回は直前までiPhone 6s Plus+Westone 4Rで聴いていました。
ケーブルはもちろんWestone 4R純正品です。
ARES IIとARES II+の聞き比べ
写真からもケーブルの太さが違うことがわかるかと思います。
Westone 4Rで聞き比べ
聞き比べにはFourplayの”RioRush”とMetallicaの”Master of Puppets”を使用しました。
おおむね同じような傾向にあり、注意深く聴かないとどっちがどっちかわからないという状態でした。ブラインドテストをしたら外す自信があります。(笑)
Westone 4Rの純正ケーブルと比べて低域に締まりが出て、音の空間に広がりが出るのは前回と一緒ですが、ARES II+のほうがより低域の締まりと空間の広がりが大きくなると感じました。わずかな違いですけどね。
また、ARES II+のほうが深みのある音になります。全体的に上品でまとまりのある自然な音ですね。逆にARES IIのほうはすっきりとしています。
VE5でARES II+を試聴
同じくFourplayの”RioRush”とMetallicaの”Master of Puppets”でARES II+を聴きました。
VE5にはARES IIを取り付けて聴きませんでした。
VE5にARES II+を取り付けたら装着感が少し変わりました。VE5の純正ケーブルに比べてARES II+のコネクタが大きいのが原因です。
経験上、この程度の変化なら耳が慣れると思いますので問題はないでしょう。
Metallicaの”Master of Puppets”ではいい意味で少しまとまりに欠けると感じます。まとまりには欠けるんですが、生々しくて自然な音に聞こえますね。
落ち着いてリスニング向きのWestone 4RとVE5の違いがよく出ているなと感じます。
Fourplayの”RioRush”では音場が前後左右にぐっと広がりました。
こちらもWestone 4Rに比べるとややまとまりに欠けると感じますが、生々しくて自然な音というのは一緒です。
ひとつひとつの楽器がよく分離されていて、演奏者の細かいプレーを堪能することが出来ます。これはかなり嬉しいです。
それと音の余韻の残り方や響き方も良いですね。ジャズやフュージョンにはよく合う組み合わせだと思います。
まとめ
結論です。
Westone 4RはARES IIよりもARES II+との組み合わせのほうが好きでした。
ウォームで音場が広いというWestone 4Rの強みがさらに強化されました。
相乗効果となってボワっとした音像にならなかったのも好印象です。
Westone 4RとARES II+は傾向が似ているので、実は相乗効果によってくどい音になってしまうんじゃないかと心配していたんですが、心配は希有でした。
ARES IIも悪いわけではないのですが、ARES II+に比べるとあっさりしています。
これはこれで好きな方もいると思いますが、私はARES II+の濃厚で自然な音に惹かれました。
VE5はARES II+でのみ試聴をしました。
純正ケーブルよりもARES II+との組み合わせが気に入ったのはいうまでもありません。
ただし、Westone 4RとARES II+の組み合わせに比べると、少しまとまりに欠ける傾向にありました。
どちらといわれれば、Westone 4RとARES II+の組み合わせのほうが好きですね。
ただし、VE5とARES II+の組み合わせは高域もよく出ていて、解像度も高いのが魅力です。
ケーブルの実力と言うよりもWestone 4RとVE5の実力がそのまま出たというように感じます。
そういう意味ではARES II+は下流(音の出口、耳に近い方)の特徴を殺すことなく、良さを忠実に引き出す製品だと感じます。
まさに私が求めていた製品ですね。
ブリスオーディオ社のケーブルが未聴ですが、ARES II+はWestone 4R、VE5両方に合うことがわかりましたので、まずはARES II+を一本購入しようと思います。
ARES IIをWestone 4R用に購入して、VE5にはARES II+を合わせるというプランでも良いと思いますが、ブリスオーディオ社のケーブルとARES II+を聞き比べてみて、もう一本を決めようと思います。買わないという選択肢もありますしね。
今回は以上です。
以下の記事もあわせて参考にしてください。
以下の記事でORB社のClear Force、Wagnus社のBlue MoonとProtonの試聴結果について書いています。
以下の記事ではPrivate 222用のケーブルの聞き比べをしました。
コメント
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[…] くれました。単純にポテンシャルの高さを感じたんですよね。 VE5も標準ケーブルからEffect AudioのARES II+にリケーブルして音が好みに近づきましたが、VE5の変化よりも大きかったです。 現 […]