ポタ研(ポータブルオーディオ研究会)2016冬行ってきました!
今回は会場がワンフロアだったので見て回るのに楽でした。
聴きたいものもほとんど聞くことができたので満足です。
イベントに関する詳細は公式サイトを参考にしてください。
各製品の感想を書く前に今回の試聴環境について説明をしておきます。
試聴環境
プレーヤーはいつものiPhone 6s Plus。
DAC兼ポタアンはVANTAM RedでヘッドフォンはDT 1770 PROです。
カスタムIEMはFitEarのPrivate 222。当ブログでは定番の製品たちです。
音源は主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)です。
たまにHF PlayerでFLACの96kHz/24bitの音源も聴きます。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。
なお、今回は直前までiPhone 6s PlusとVANTAM Red、DT 1770 PROで聴いていました。
今回事前に聴きたいと思っていた製品については以下の記事に書きました。
それでは早速聴いてきた製品について書きたいと思います。
beyerdynamic T5p 2nd
一番楽しみにしていた製品です。
この製品の出来によっては今年購入するヘッドフォンが早々と決まるんじゃないかというくらい期待しています。
直前までiPhone 6s Plus+VANTAM RED+DT 1770 PROを聴いていましたので、DT 1770 PROと比較をしていきます。
- Bisso Baba / Bob James
- Flesh and The Power It Holds / Death
- At The End Of The Day / Les Misérables
- Four on Six / Nathan East
- No More Tears / Ozzy Osbourne
- Rangers / A Fine Frenzy
- T5p 2ndの写真
- T5p 2ndのまとめ
- Bisso Baba / Bob James
- At The End Of The Day / Les Misérables
- Eighteen Angels / Michael Monroe
- Flesh and The Power It Holds / Death
- Crush / Kelly Sweet
- Bisso Baba / Bob James
- At The End Of The Day / Les Misérables
- Flesh and The Power It Holds / Death
- No More Tears / Ozzy Osbourne
- At The End Of The Day / Les Misérables
- Bisso Baba / Bob James
- A Kind of Magic / Queen
- Eighteen Angels / Michael Monroe
- Blue Moon
- Proton
- At The End Of The Day / Les Misérables
- Bisso Baba / Bob James
- Flesh and The Power It Holds / Death
- TEAC HA-P5のまとめ
Bisso Baba / Bob James
DT 1770 PROと比べて高域の表現力が増しています。空間も広いですね。
1770 PROほどではありませんが低音も下までもよく出ています。
全体的に広大な音場でゆったりと聴かせるという印象です。
解像度は1770 PROよりも少し高く感じました。
特にピアノの響き方が美しかったです。
バランスはフラットです。
DT 1770 PROと比べると高音の量が多く感じます。
また音場も広いです。
Flesh and The Power It Holds / Death
密度の高い曲を聴いてみます。
デス・メタルの迫力は失われますね。
全帯域ともにバランスよく、細かく音が出ていますが、迫力や音圧を感じることができず、大人しい印象を受けます。
DT 1770 PROだと迫力や音圧を感じることができるんですが、T5p 2ndは解像度が高すぎてこの曲には合わないかなという印象です。
ただし、スピード感は1770 PROよりも上で、音の立ち上がりが速いです。
余韻もきれいに残ります。
ここまで聴いて感じたのは高域の音場がとてつもなく広大ということです。
余裕を持って鳴らしてる感じで非常に心地いいですね。
At The End Of The Day / Les Misérables
冒頭のパーカッションの表現は完璧です。
普段は聞こえづらい観客の声もちゃんと聞こえました。おそらくこれは初めての体験です。
オーケストラの迫力はよく表現されています。
コーラスの分離もとても良くて、声の集合体として一体感はあるもののちゃんと分離もされています。一人一人の声が聞き取れるんじゃないかというくらい細かいです。
それとこの曲では今まで聞こえなかった楽器の音も聞こえました。
解像度の高さだけでなく音場が広いため、小さな音もしっかりと音が聞こえます。
ちょっとこれまで経験したことのないレベルかなと思います。
Four on Six / Nathan East
テンポの速いジャズも聴いてみましたが素晴らしいですね。
DT 1770 PROだと少し多いかなと感じることもあるんですが、T5p 2ndの低音の量は個人的にちょうど良いです。
ベースの音は解像度も高く、演奏している場の空気感がよく感じられます。
No More Tears / Ozzy Osbourne
高域の量が多いので、シンバルの音が目立ちますが聞きづらさは感じません。シャリシャリッとした耳障りの良い滑らかな音です。
音質は全体的に乾いた感じです。高音は開放的でよく伸びます。
ただし、モニター然としたサウンドではなくリスニングに合うように音の角を取って滑らかにしていると感じます。
個人的にはもう少し温もりや湿り気があるとP7っぽくなっていいんですが、beyerdynamicにそういったサウンドを求めるほうが間違っているのでしょう。
あくまでもbeyerらしい音を残しつつ、リスニング向けにチューニングがしてあると感じました。
中域はDT 1770 PROよりも表現が細かいです。
音場も広いので情報量が増えてもまったく問題はありません。
速い曲には機敏に反応しますし、スローな曲はゆったりと聴かせてくれます。
この中域の表現力がDT 1770 PROとの一番の違いかなと感じました。
とにかく音場が広大です。
味付けもほとんどされてないという印象ですね。
Rangers / A Fine Frenzy
最後に女性ヴォーカルものを聴いてみます。
この曲独特のうねるようなベースはあまり感じられず、ヴォーカルが目立ちました。
女性ヴォーカルには非常に合いますね。
ただ、曲の雰囲気はいまひとつ伝わってきませんでした。
この曲に関してはDT 1770 PROのほうが好みです。
T5p 2ndの写真
今回は一人で行ったのであまりよく撮れていなくて申し訳ないのですが、T5p 2ndの写真をいくつか紹介します。
外観は前モデルとほぼ変わりないかなと思います。
標準ケーブルです。プラグはシックで高級感があります。
ケーブルは柔らかくて繊維素材で覆われています。
DT 1770 PROはラバー素材ですが、T5p 2ndはポータブルを意識したケーブルになってますね。
ケーブルの着脱は非常に簡単です。
DT 1770 PROと並べてみました。
サイズはほとんど変わらないので携帯性はDT 1770 PROと同等と思っていいかと思います。
T5p 2ndのまとめ
DT 1770 PROと比べるとよりリスニングに適したチューニングになっていると感じました。
また、DT 1770 PROに比べると高域の量が多く、低音は少なめです。
それでも超高域と重低音はよく出ます。
縦の帯域はDT 1770 PROと遜色ありません。
DT 1770 PROと比べて違う点は高域と中域の音場の広さです。
かなり広くなるので空間や立体的な表現は一つレベルが上がると感じます。
DT 1770 PROも相当すごいと思うんですけどね。
モニターとして使うDT 1770 PROとリスニング向きのT5p 2ndの共存は可能と感じました。
イヤーパッドについて係員さんに聞いたところ、DT 1770 PROとまったく同じものという回答は得られませんでした。
個人的に合皮パッドはDT 1770 PROと同じ素材じゃないかなと感じました。
ちなみにT5p 2ndにはベロアパッドは付属しないそうです。
合皮パッドのみですね。
合皮、合皮と言ってますが、合皮という確証はありません。(笑)
音量はDT 1770 PROよりも取りやすいです。
DT 1770 PROはVANTAM REDの音量を最大にしても物足りないのですが、T5p 2ndはVANTAM REDの音量を最大にすると私でも聴きづらくなるくらいの音量になりました。
90%くらいがベストでした。
装着感は緩めです。P7に比べるとDT 1770 PROも緩いと感じますが、さらに緩いです。
頭を振るとずれるくらいですね。遮音性は問題ありませんでした。
問題があったのは音漏れです。
自分の試聴が終わってから、隣で聞いてた人のT5p 2ndに近づいたところ、盛大に音が漏れてました。(笑)
街中では問題ないと思いますが、電車の中で使用したら半径1m以内の人には聞こえるかなというくらい漏れていました。
感覚的には密閉型と言うよりもセミオープンに近いですかね。
私は自宅ではスピーカーで音楽を聴きますので、ヘッドフォンやイヤフォンは99%外で使用します。
外で使用するのもほとんどが通勤中の電車の中ですので、私が使うのは無理という結論です。
音がとても気に入っただけに非常に残念です。
室内で使う方には強くお薦めします!
前モデルのT5pの試聴結果は以下の記事を参考にしてください。
ORB Clear Forceシリーズ
お次はORB社のカスタムIEMケーブルです。
昨年の今頃はケーブルにあまり投資をしたくないと思っていたのですが、222用に購入したSAECのケーブルが思いのほか良かったので、上限金額を設定しつついいケーブルがあればVE5用に欲しいなと思ってます。
今日はアンバランスのケーブルで試聴しました。
環境はiPhone 6s Plus+VANTAM Red+Clear force FitEar+Private 222です。
タッチノイズは皆無です。
ケーブルはやや硬いですね。特にプラグ側が硬いです。イヤホン側はとても柔らかいので装着感はいいと思います。
ケーブルの着脱は非常にしやすかったです。FitEarのコネクタに共通している青と赤のマーキングもしてあってわかりやすいですね。
まずは写真からどうぞ。
プラグなどのパーツは高級感があります。
写真にある耳かけも付属するようです。
柔らかい素材で耳にフィットするのを補助してくれます。
良い感じに接続出来ました。
それでは試聴結果にいきます。
Bisso Baba / Bob James
標準ケーブルだとモニター的な音を出す222ですがリスニング用に変わりました。
全体的に音場が広がって音に丸みがでます。
標準ケーブルだとクールな音なんですが、温もりも少し感じられますね。
At The End Of The Day / Les Misérables
高域は細かい表現ができていて音の粒が細かく滑らかです。
オーケストラの迫力も十分に出てますね。
222はたまに高域が聞きづらくなりますが、ORBのケーブルではそういうことがまったくないです。
あくまでもマイルドでとても聞きやすい。
かといって解像度が失われることもありません。良い感じです。
Eighteen Angels / Michael Monroe
ノリがめちゃめちゃ良くなりますね。
特に中低音が元気になります。
個人的にはもう少し落ち着いた感じが好きですが、この曲の魅力は十二分に引き出されています。
Flesh and The Power It Holds / Death
この曲でも音場が全体的に広がる印象です。
標準のケーブルは軽く超える性能ですね。
音の密度と情報量が上がっても問題ありません。
メタルの迫力もよく表現できていてスピード感もあります。
Crush / Kelly Sweet
中低音が目立ちます。高音はやや大人しめですね。
この曲の雰囲気は表現できていますが、女性ヴォーカルは少し控えめになっています。
FOSTEX TH610
急遽発表されたFOSTEXのTH610も聴いてきました。
外観は従来のTH600とあまり変わりませんが、ウッド素材が目立ちますね。素敵です・・・。
TH610のコネクタは少し変わっています。
カスタムIEMに使われる2pinのようなコネクタになっています。
装着感は問題ありませんでした。DT 1770 PROと同じくらいの側圧で、遮音性も良かったです。
環境はiPhoneとVANTAM Redで試聴しました。
音量は少し取りづらいですね。VANTAM Redを最大にして少し物足りなく感じます。
それでは試聴結果です。
Bisso Baba / Bob James
低音の量が多いです。DT 1770 PROと似た低音の質で下までよく出ています。
量についてはDT 1770 PROよりも多いと感じました。
この曲の要でもあるピアノは無難に表現されているという感じでした。
T5p 2ndの表現力にはかないませんが、低音は魅力的です。
At The End Of The Day / Les Misérables
出だしのパーカッションは問題なしです。ただ、T5p 2ndほどではありません。
オーケストラの迫力も表現できてます。T5p 2ndよりも中低音が出ているので迫力も上ですね。
豊かな中低音だけでなく細やかな音も表現できていますが、先に聴いたT5p 2ndと比べてしまうとどうしても粗く感じてしまいますね。
決して粗いわけではないのですが、T5p 2ndが異次元の性能ということなんだと感じますが。
Flesh and The Power It Holds / Death
この曲に関してはT5p 2ndよりも合います。
細かい表現はT5p 2ndのほうがうまいのですが、迫力や音圧はこちらのほうがうまいです。
DT 1770 PROと似た印象ですが、高域はTH610のほうが量は多いと感じます。
それと全体的に乾いた音質ですが適度に温もりがあります。
DT 1770 PROとT5p 2ndに比べると味つけが濃いと思いました。
No More Tears / Ozzy Osbourne
この曲では音場の広さが目立ちました。一つ一つの音の表現も細かいです。
スピード感や余韻の残り方も申し分ないです。
傾向としてはT5p 2ndの高音と1770の低域を合わせて二で割ったというような印象を受けます。もちろん、聴覚というのはそんなに単純なものではないのですが。(笑)
T5p 2ndと1770に比べるとP7に近い音質ですが、代わりになるというほどではありませんでした。
価格はまだわかりませんが、DT 1770 PROの好敵手となりそうですね。
Westone AM PRO10
次は個人的に大好きなWestoneの新しいユニバーサルイヤフォンです。
iPhone 6s PlusとVANTAM Redに接続して聴きました。
この製品は係員がとてもよく説明してくれました。
基本的にAM PROシリーズはUM PROと同じドライバを使用しているとのことです。
異なるのは内部のネットワークと本体で、特に本体はステージ上でミュージシャンがヴォーカルや楽器音のみを聞こえるように調整してあるそうです。
At The End Of The Day / Les Misérables
高域は悪くないです。オーケストラの迫力もそこそこ出てます。
222と比べてしまうと音場の狭さが気になります。
全体的にややこもって聞こえるのも気になるところ。
最近のWestoneの製品にしては高域の出がいいと感じます。
Bisso Baba / Bob James
この曲には合います。
ピアノの音がきれいで低音もよく出てます。
PROシリーズですが、リスニング用にも使えるかなと思います。
A Kind of Magic / Queen
この曲でも冒頭のヴォーカルが少しこもるように聞こえました。
高域と低域に比べて中域の量が少し多い感じますね。
この曲にはいまひとつ合いませんでした。
Eighteen Angels / Michael Monroe
ギターリフの聞こえ方が少し雑で粗く聞こえます。
曲のノリも今ひとつ出てないという印象。
AM PRO10を聞いた後にUM PRO10を聴かせてくれました。
同じくMichael Monroeを聴いたのですが、密閉度が増すせいかUM PRO10のほうがパンチがあっていいですね。
個人的にはUM PRO10のほうが好みでした。
大きく違うのはメーカーの意図通り、遮音性です。
UM PRO10は外の音がほとんど聞こえないので音楽に集中できますが、AM PRO10はちゃんと周りの音が聞こえます。
AM PRO10はややこもって聞こえましたが、今日私が聴いた製品と比べるにはあまりにも酷です。
この価格帯にしてはいい音だと思います。
さらに周囲に音もちゃんと聞こえますのでアマチュアのミュージシャンにとってはいい選択なんじゃないかなと思いました。
私のようにいちリスナーとしてどっぷりと音楽に浸りたい場合はUM PRO10のほうがお薦めです。
最後に写真です。
本体は非常に小さいです。
私の耳にもしっかりとフィットします。
このフィット感を味わうだけでもWestone社のイヤフォンは持っていたいなと思わされます。
ケーブルも見た目だけで判断するとUM PROシリーズと同じもののようですね。
Wagnus カスタムIEM用ケーブル
今回は二本聴いてみました。
Blue MoonとProtonです。
ORB社のケーブルと同じくアンバランスのケーブルで試聴しました。
環境はiPhone 6s Plus+VANTAM Red+「Wagnusケーブル」+Private 222です。
それぞれの感想を書きます。
Blue Moon
まず、ケーブルは着脱がしづらかったです。
青と赤のマーキングがないので、わかりづらいですね。
タッチノイズは少しあります。ケーブルも硬めです。
プラグがとてもお洒落ですね。こういうの大好きです。
A Kind of Magic / Queen
解像度は失われずに聞きづらく感じる高音がうまく押さえられています。
リスニングに適した音になりますが、ORB社のケーブルと比べると解像度は高く保たれているという印象です。
At The End Of The Day / Les Misérables
冒頭の高音が少し聞き取りづらく感じました。
もう少し高音の量と解像度が欲しいところです。
オーケストラの迫力は素晴らしいです。
全体的に高域よりも中低音のほうが量も増えて質も良くなるという印象です。
Bisso Baba / Bob James
低音がすごいですね。下までよく出てますし、量感もあります。
222でこれほどの低音は感じたことがありません。
ピアノの高音もきれいですが、もう少し量が欲しいですかね。
中低音はいいのですが、高域の量と表現力がやや乏しく感じます。また、音の空間もあまり広がらりません。
Flesh and The Power It Holds / Death
この曲でも中低音は良い感じですが、高音は今ひとつ。
メタルの迫力とスピード感は十分に表現できてます。
Come Sail Away / STYX
冒頭のボーカルとピアノはよく表現できてます。
この曲にはよく合ってますね。
Proton
次によりフラットな傾向にあるProtonを聴きました。
Protonは3種類の色から選ぶことができます。(ヴァイオレット(紫)スノーカラー(白)ブラック(黒))
私が聴いたのはこの色です。(笑)
Eighteen Angels / Michael Monroe
こちらのほうがフラットで私の好みです。
全域に渡ってクリアになるのと音の厚みが増します。
これまで聴いたカスタムIEM用ケーブルでは一番印象が良いです。
Shape of My Heart / Jacob Koller
高音の出方を確認します、
この曲では空気感がよく伝わり、高音もきれいです。
立体的な表現も良くなりますね。
タッチノイズはありません。ケーブルは今日の中では一番柔らかいです。
TEAC HA-P5
最後はTEAC社のDAC兼ポタアンです。
まずは写真から。
本体の正面はこんな感じです。
電源onを示す青色のライトが良い感じです。
本体横です。
こちら側はなにもありません。
逆側です。
三つのスイッチがあります。
左から、GAIN設定、入力設定、USB設定です。
私はGAINをLOWにして聴きました。
USB端子や電源端子がある底面です。
本体の表はこのようになっています。
音源のサンプルレートもわかりやすいです。
本体はiPhone 6s Plusよりも小さいです。
VANTAM Redと同じくらいでしょうか。
質感が非常に良く高級感があります。
写真の通り、デザインはシンプルで機能的にも必要十分という感じです。
試聴はiPhone 6s PlusとDT 1770 PROで行いました。
At The End Of The Day / Les Misérables
まず、ダイナミックな音だなというのが第一感想でした。
音場がフワッと広がります。
解像度も表現力も高いです。
パワーがあるので、オーケストラの迫力はかなりよく出てます。
DT 1770 PROとVANTAM Redの組み合わせと比べても良く聞こえます。
音量は最大から少し欠けるくらいで聴いたのですが、出力が強いと感じました。
全体的に音の芯が強くなるのと厚みが増すため、オーケストラの迫力を伝えるには向いてると思います。
Bisso Baba / Bob James
低音が強烈ですね・・・。HERUS+も相当な低音を聴かせてくれましたが、同等かHERUS+以上でしょうか。
音はとても素直で単純に解像度と音場を広げる感じです。
前述の通り、低音は少し強調してると思います。
Flesh and The Power It Holds / Death
この曲では音の躍動感が上がりました。中域がしっかりと出ている感じです。
パワーがあるからか、迫力や音圧がしっかりと出ます。音に厚みが出るのと同時に音の線も太くなるという印象。
音の密度が上がっても問題はなく、一つ一つの音が分離されてます。
ただし、繊細な表現よりも迫力を出すのがうまいタイプと感じました。
TEAC HA-P5のまとめ
印象は良かったです。
繊細さよりもパワーという感じで好みが別れるところかなと思いますが、全体的にクリアで強く味つけをするタイプではありません。
あくまでも音を底上げして分厚くするタイプの製品と感じました。
同じタイプの製品というとHERUS+が真っ先に思い浮かんだのですが、HERUS+よりも出力は強いです。
クリアな音も聴かせてくれますが、どちらかというと音を分厚くするほうが得意なのでロックやメタルに合うのかなと思います。
クラシックやオーケストラにはより繊細な製品のほうが合うでしょうね。
発売は「春頃」ということでした。
4月かもしれないし、6月かもしれないとのこと。まあ、気長に待ちましょう。
個人的にはMojoに魅力を感じているものの、味つけが濃いのが気になっているので、この製品も購入の視野に入れたいなと思います。
まとめ
試聴結果については以上です。
T5p 2ndは残念でしたが、DT 1770 PROにかなり満足をしているのでしばらくは使い続けたいと思います。
そしてT5p 2nd用に貯めていた予算をどの製品に振り分けるか楽しみにします。
個人的に問題なのはP7の代わりですね。
DENONさんから新製品は出なかったのでAH-MM400を購入するか、もう少しDT 1770 PROで粘るか悩むところです。
T5p 2ndを買わないとなると予算的に余裕は出るので、4月以降にもう一度考えたいと思います。
カスタムIEMケーブルについてはWagnusのProtonが良かったです。
まだ時間はあるので、他の製品も聴いてみますが有力候補として残しておきたいと思います。
イベント全体としては、普段はなかなか聞くことができないカスタムIEM用のケーブルを聴くことができたのが収穫です。
私自身、この1年間でカスタムIEMに手を出したりと、だいぶ世界が広がってきたのでポタ研は店頭で試聴ができる製品を聴くよりも、普段はなかなか聞くことができない製品を聴くのがいいのかなと思いました。
もちろん、発売前の製品を聴くのも楽しいのですが、こういう場はなかなかないですからね。今後は店頭で試聴ができない製品を聴くようにしようと思いました。
最後に主催者と関係者のみなさまに感謝の意を表したいと思います。
いちユーザーとしては毎度新しい製品を出してもらわなくても、それなりに注目をするポイントはありますので、メーカーのみなさまはしっかりと時間をかけていい製品を開発するのがいいんじゃないかと思います。
私のように古い製品をありがたく試聴する人間もいますし、これだけ短期間でイベントがあると負担も大きいでしょうから、マイペースで開発をしてもらえればなと思います。
今回は以上です。
ポタフェス2015のレポート記事はこちら。
秋のヘッドフォン祭2015のレポート記事はこちら。
コメント
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