例年だとこの時期はイヤフォンからヘッドフォンに衣替えをしてるんですが、今年はカスタムIEMのPrivate 222を使い続けています。
理由は金属アレルギーです。メインで使っている愛機B&W P7を装着するとアレルギー反応を起こすようになってしまったため、今年はカスタムIEMを使い続けることになってます。
詳細は以下の記事を参考にしてください。
今日はタイトルの通り、Private 222用に購入したSAECのSHC-B200FFとFitEar純正ケーブル(FitEar cable 003)の聞き比べをしてみたいと思います。
それぞれのケーブルの詳細は以下のサイトを参考にしてください。
SAECのSHC-B200FFは2.5mm4極バランス端子仕様モデルです。
よって、iPhoneに直接接続することはできず、VANTAM Redの2.5mm4極バランス端子に接続して使用しています。
今回の聞き比べはケーブルの特性だけでなくバランス接続と非バランス接続による音質の差も出ますのでご了承ください。
試聴環境
試聴は以下の二つの環境でやってみました。
・iPhone 6s Plus+VANTAM Red+ケーブル+Private 222
・Mac+Audirvana+VANTAM Red+ケーブル+Private 222
これまでの経験上、Audirvanaのほうが音質はいいです。
Audirvanaで聞く時はVANTAM Redの限界である32bit/384kHzまでアップサンプリングします。アップサンプリングはAudirvanaに任せます。
アップサンプリングについても経験上、VANTAM RedでするよりもAudirvanaのほうが音質がいいです。
音源は主にCDからXLDで取り込んだAppleロスレス音源です。
たまにFLACのハイレゾ音源もあります。
試聴で使う曲については以下の記事で紹介しています。
She-Wolf / Megadeth
まずは音の密度が高いスラッシュメタルから。この曲は沈み込むような低音も特徴です。
Private 222は高音寄りとはいえ、003でも沈み込むような低音はよく出てます。
ボワつかずキレのある低音は非常に気持ちがいいですね。
FitEar cable 003
Private 222は高音寄りとはいえ003でも沈み込むような低音はよく出てます。
ボワつかずキレのある低音は非常に気持ちがいいですね。
低域が強いせいか、高域がやや大人しく聞こえます。
また全体的に音が一体となって聞こえてくるため、各楽器の分離は今ひとつです。
音圧や迫力は表現出来てますが、解像度は今ひとつです。
SAEC SHC-B200FF
FitEar cable 003と比べると全体的に明るくクリアな音になります。
情報量が非常に多いですね。
低音の沈み込みはこちらのほうがさらに低いです。また、音場も広いためバスドラとベースの迫力が違います。
低域の解像度もこちらの方が上ですね。
高域と中域が低音に隠れるということもありません。
Come Sail Away / STYX
一転して音の密度が低い1970年代のアメリカンロックです。
この曲は低音よりも高音が魅力的です。
冒頭のピアノとボーカル部分の雰囲気をいかに聞かせるかも注目です。
SAEC SHC-B200FF
冒頭のピアノとボーカルの雰囲気はいいです。
情報量が多いのはいいのですが、ややまとまりがないようにも聞こえます。
高音がよく出てるのはいいのですが、少し強すぎて聴きづらいと感じることもがあります。
特に音の密度が上がるとシンバルの音が少し割れますね。
中低域に関しては文句なしです。
低音は元々聞こえづらい曲なんですが、出るべきところはちゃんと出てます。
FitEar cable 003
こちらも冒頭のピアノとボーカルの部分はいい感じで表現してくれます。
音の密度が低い分にはそんなに差が出ないのかなという印象です。
こちらも音の密度が上がると高音が少し割れますね。元々録音状態がいい曲ではないので仕方がないのですが、音量は抑え気味じゃないとちょっときついです。
中低域は少し物足りなさがあります。
低音は下までよく出てますが、やはり高音のほうが魅力的に聞こえます。
この曲でも全体的にまとまりがないという印象を受けました。
At the End of the Day / Les Miserable
FitEar cable 003
購入前に試聴した時のイメージと変わることなく全体的に解像度が高く、キレがあります。
高音が強いのは相変わらずですが、中低音もちゃんと出るんですよね。
ストリングスの音圧がちゃんと表現されています。この辺がPrivate 222の魅力ですね。
SAEC SHC-B200FF
もっとも大きな違いは音場ですかね。
全体的に音がビシッと締まって音場が左右にも前後にも広くなります。
奥行きが出るのでこの手の音楽との相性は絶妙です。
先ほどのStyxは録音状態があまり良くないこともあってそれほど大きな違いは感じませんでしたが、この曲は別物ですね。
FitEar cable 003だとたまにまとまりがないように聞こえるんですが、SHC-B200は全体的によくまとまってます。
出るべき音がちゃんと出ていて消えるべき音はちゃんと消えるという感じです。
音圧と迫力もこちらが上ですね。
次ページに続きます。
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