Sodom
最後はソドムです。
最初に宣言しますが、ソドムはジャーマンスラッシュ三羽がらすの中で一番好きと言うだけでなく、スラッシュ四天王と比べても遜色がありません。
現時点でスラッシュメタルバンドとして優劣をつけるならばスレイヤーとこのソドムがもっとも好きです。
それくらいこの2バンドは長きにわたってスラッシュメタルという音楽を実直に演奏し続けていると思います。
ソドムと私
ソドムを最初に聴いたのはクリーターと同じ1990年です。
3作目の「Better Off Dead」ですね。
クリーターほど気に入ることはなかったのですがThin Lizzyのカバーの”Cold Sweat”が好きでよく聴きました。Thin Lizzyはこれまた好きなバンドなので別の機会に書きたいと思います。
ソドムを本格的に好きになったのはアルバム「Tapping the Vein」からです。
前作に比べてスピード感もありますし、曲の完成度も高いと思います。
さらにこのアルバムのあとに発表したEPの「Aber Bitte Mit Sahne」が秀逸でした。
“Aber Bitte Mit Sahne”は1976年にUdo Jurgensさんというドイツでは大変有名な歌手が発表した曲です。ウドさんは歌うだけでなく作曲の分野でも非常に人気のある方だそうです。
“Aber Bitte Mit Sahne”はどう聴いてもスラッシュメタルとは結びつかないのですが、ソドムはなかなかうまい具合にアレンジしています。
まずは本家ウドさんの演奏から。
続いてソドムが2007年に行ったライブです。
素晴らしいですね。
ソドムのライブアルバム「Marooned Live」にもこの曲は収録されてるんですが、本場ドイツだけあってめっちゃ盛り上がってます。ビールを飲みながら聞けたら最高でしょうね。ちょっと羨ましいです。
ソドムはこの後も順調に活動を続けます。
私は「M-16」まで聴きました。
どのアルバムも高いレベルでまとまってますし、ソドムらしさもありますのでどれを聴いてもいいと思います。
こんなわけで前述の通り、ソドムは私にとって四天王以上に好きなバンドであり、メタルを聴かなくなるまでよく聴きました。
ソドムのお薦め曲
ソドムでお薦めしたいのは以下の曲です。
- Agent Orange
- Aber Bitte Mit Sahne
- Wachturm
- Sodomized
- Eat Me
- Code Red
ソドムの楽曲で一番好きなのは”Agent Orange”です。
この曲もスラッシュ史上に残る名曲だと個人的には思ってます。スピード、重さ、展開と三拍子揃ってます。
“Aber Bitte Mit Sahne”は前述の通りです。
ドイツというと真面目で働き者というイメージがありますが、この手の楽天的な曲もいいですよね。
日本ですっかり恒例となったオクトーバーフェストですが、ここで歌われる”Ein Prosit”にも似た雰囲気があります。
ドイツ人のこういった気質は祭好きの日本人にも相通ずるものがあるのかなと勝手に思ってます。
“Wachturm”は比較的新しめの曲です。「Tapping the Vein」に収録されているスピードナンバーでソドムらしく豪快な曲です。
“Sodomized”と”Code Red”も似たタイプの曲です。
“Code Red”はスピードだけでなく音圧と音の密度が特に高いです。
曲の展開については”Agent Orange”が好きですが、単純かつ豪快でスピードのある曲もソドムらしさがよく出ています。
こういう曲をやらせたらスレイヤーとソドムは強いですね。
“Eat Me”はスローテンポの曲です。
スローテンポですが、ソドムの豪快で重たい部分がよく出ています。
デストラクションとクリーターはスピードのある曲が好きなんですが、ソドムの場合はこういったスロー/ミドルテンポの曲も好きです。
重たいながらもノリやグルーヴを出すのがうまいです。
ソドムの魅力は、豪快で一直線な音楽性です。
一貫してスタイルを崩していないのも好感が持てます。
それとソドムはデストラクションとクリーターとは違ってロックやパンクの要素も多いため、比較的多様な楽曲が多いと感じています。
前述した”Aber Bitte Mit Sahne”のような曲もうまくソドムらしくアレンジをしてしまう懐の深さがあるように感じます。
バンドの中心人物トム・エンジェルリッパーのヴォーカルも魅力のひとつです。
デスメタルのヴォーカルに近い声を出しますが、言葉をしっかりと発音するのでデスメタルのヴォーカルに比べると聴きやすいかと思います。(五十歩百歩という話もありますが、、、)
似たタイプとしてはスレイヤーのトム・アラヤです。
トム・エンジェルリッパーがもっとも尊敬するバンドがスレイヤーなので意識をしてるのでしょう。
トムはヴォーカルにエフェクター類を使用しないのもすごいです。
あのような声をこれだけ長く出し続けても喉がつぶれないって相当強いんでしょうし、喉を維持するための努力も相当しているのでしょう。
ソドムでお薦めのアルバムは「Agent Orange」です。
次点は「Tapping The Vein」と「Get What You Deserve」です。
前述の通り、「Tapping The Vein」以降はどのアルバムも完成度が高く、音楽性もそれほど変わっていないため、どれを聴いてもいいと思います。
「Code Red]や「’Til Death Do Us Unite」も良いアルバムです。
まとめ
ジャーマンスラッシュ三羽がらすは、最初は粗さがあったもののどのバンドも早い段階で実力をつけて、スラッシュシーンを盛り上げていきました。
私自身は聞き始めるのが遅かったと反省しているんですが、当時は学生だったため、聴くことのできる枚数が限定されていたので仕方がなかった部分もあります。
3バンドに共通しているのは基本的にトリオ編成だったことです。
その割にはものすごく分厚い音を出すんですが(笑)。
また、ヴォーカルがバンドのリーダー的な存在というのも共通点かなと思います。
個人的にヴォーカルは3人ともスラッシュメタル界屈指のヴォーカリストと思っています。
それぞれに唯一無二の個性がありますし、後続に影響を与えたスタイルがあります。
残念なのは希少価値の高かったデストラクションとクリーターが音楽的なスタイルを変えてしまったことです。
もう少しこの手のヴォーカルスタイルを聞かせて欲しかったですね。
最後にTankardについても少し触れておきます。
三羽がらすと同じ時期に活躍をしたバンドで、当時の私は三羽がらすではなくジャーマンスラッシュ四天王などと勝手に呼んでいました。
Tankardは三羽がらすに比べるとデビューが少し遅れているのと音楽的にスラッシュとは少し異なる部分があるため、現在は三羽がらすとは分けて考えられているようです。
私も異論はありません。
Tankardはアルコールをよく題材としていましたので、酒飲みのためのメタルだなと勝手に思っていたりもしました。(笑)
好きなアルバムは「The Morning After」です。好きな曲は「Try Again」です。
歌詞も音楽もものすごくポジティブで若い頃はよく勇気づけられたものです。
私自身は数枚しか聴いていませんが、このTankardもいいバンドですのでお薦めです。
今回は以上です。
あまりこれからスラッシュメタルを聴いてみようという人はいないと思いますが、参考になれば幸いです。
次回はベイエリアですかね。
最近はあまり話題にならないようなバンドのことも書きたい欲が高まっています。(笑)
以下の記事も参考になれば幸いです。
コメント
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