試聴結果
She-Wolf / Megadeth
DSPはON。FILTERはSHARP、192kHzまでアップサンプリングしています。
イコライザーはすべてオフにしました。
全体的なバランスはフラットですね。解像度も高くて良い感じです。
低音は下まで沈み込んでます。
At The End Of The Day / Les Miserables
冒頭のパーカッションはよく表現できてます。高音の出方と解像度は良い感じです。
中低域は高音に比べると少し量が少ないと感じますが、オーケストラの迫力は出てます。
音の粒も細かいですが、滑らかさは今ひとつで時々聴きづらくなることがあると感じます。
全体的に乾いた音質でモニター的な聴き方に合うなという印象です。
音場はそこそこで、左右前後ともに広くもなく狭くもなく。
過去にONKYOのUSB DACポタアンのHA-200とHA-300を聴きましたが、今までの元気で明るいのがウリの音とはちょっと違いますね。
よりモニター的な方向に音を仕上げてきたと思います。
No More Tears / Ozzy Osbourne
ここからDSPをOFFにしてアップサンプリングもしないで聴きました。
やや高音が強くシンバル音が刺さります。
これまでの曲と同様にフラットで乾いた音を聴かせてくれます。
フラットとはいってもやや高音寄りのため、中低域が物足りないと感じることもあるかもしれませんが、個人的には好みの音質です。
Private 222で試聴しているため、余計にこのように感るのだと思います。
Four On Six / Nathan East
シンバル音が大変気持ちいいです。高音は解像度も高く開放的できれいですね。
DSPはOFFにしたほうが解像度が高くて生っぽい音になるのかなという印象です。
低音の量は高域に比べると少なめですが、キレがあって解像度も高いです。ベースの細かい音が良く聞き取れますね。
リッチとか上品という音質ではなく、素直で正確な音質という印象です。
Monster / Mumford&Sons
これはFLAC 96kHz/24bitの音源です。
ヴォーカルが生々しいです。
特定の音域が強調されるわけでもなく、リスニング向けに味付けをしているわけでもなく、非常に素直で正確。そして解像度が高いという印象です。
特に余計な味付けをしてないのは好感が持てます。
低音はもう少し欲しいところですが、下流となる音の出口(ヘッドフォンやイヤフォン)の選択でどうにでもなると思われます。
Flesh and The Power It Holds / Death
音の密度が高く情報量の多い曲も聴いてみましょう。
金属的な音の表現がうまいですね。この辺は本当に正確で解像度が高いと感じます。
高域が耳につくということもないですし、音の密度が上がっても問題なく再現してます。
この曲はバランスが悪かったり、多い情報量をさばききれないととても聴きづらくなったりするんですが、そう言ったことはありませんでした。
基本性能がとても高いのでしょうね。
この曲の特徴でもある音圧と迫力、疾走感も表現できてます。
We Are One / Kelly Sweet
一転してムードのある女性ヴォーカルものを聴いてみます。
この曲もヴォーカルは生々しく魅力的に聴かせてくれます。
余韻もよく表現できてますね。
ベースの音についてはキレはありますが、もう少し優しく包み込んで欲しいところです。
ここら辺はDAP側でどうこうするよりも下流で変えるほうがいいのかもしれません。
まとめ
とても好印象でした。
特に余計な味つけをせずに素直に正確にソースに記録された音を鳴らすところが気に入りました。
私見ですが、上流(音の入り口)となるDAPは、正確な音を鳴らしてくれたほうがいいと思ってます。
上流で味つけをされてしまうと下流で音質を変えるのに苦労をするので、上流は素直に鳴らしてもらって、下流(音の出口)で調整をするのが良いかなと思ってます。
DSPのON/OFFも試してみましたが、微妙に違いが出るものの音質に悪影響を与えるとは思いませんでした。
アップサンプリングについては今回細かく聴かなかったので評価は控えます。
3種類のFilterを設定することができますが、今回はSHARPしか聴いていません。
SLOWやSHORTを選べばもう少しリスニング向きの音質に変わるのではないかなと思います。
使い勝手を大きく左右するUIですが、私が普段使っているiPhoneに比べるとやや劣るかなと思います。
ただし、これは私がiOSを長く使ってるのが原因で、Androidに慣れれば問題はなくなると思います。
スマートフォンはAndroid 2.2から使い始めましたし、慣れるのにそれほど時間はかからないでしょう。
それよりもAndroid端末の進化に驚きました。
私はAndroidの2.2から4.3まで使いましたが、操作感も滑らかになってますね。
きっちりとバックグランドで動作するアプリやプロセスを殺せばより快適に使えるんじゃないかと思います。
最後になりますが、私が普段聴いているiPhone 6s Plus+Vantam Red+Private 222の組み合わせと比べても遜色のない音質であると感じました。
音質を追求したDAPなので当然ですが、これまで聴いてきたDAPと比べると初めてiPhoneから乗り換えても良いかなと思いました。
これは大きな収穫です。
後記
DP-X1を試聴した後にiPhone 6s Plus+Mojo+Private 222という組み合わせで聴いてみましたが、「ああ、これこれ」というくらい気持ち良く聴くことができました。
正確に再生する製品も好きなのですが、Z1000からP7に買い換えたように、モニター的な音は飽きることが多いので、リスニング向きのチューニングができる幅も残しておきたいんですよね。
そういう意味では、DP-X1は下流を工夫することによってリスニング向きの環境を作ることも出来るのかなと思いますので、個人的に魅力を感じました。
それと上流にとってもっとも大事な「素直に正確な音を鳴らす」ことがDP-X1はできてるように思います。
私が大事にする解像度も高いのは強みですね。
次はP7やDT 1770 PROで試聴をしてみようと思います。
今回は以上です。
これまで試聴をしたDAPの感想は以下の記事を参考にしてくださいませ。
なお、FiiO X7が控えてますので、最終的にDP-X1、X7、Mojoを買うかはX7を聴いてから決めたいと思ってます。
その後、DP-X1とFiiOを聞き比べた結果は以下の記事を参考にしてください。
コメント
[…] AndroidアプリをインストールすることのできるDAPは意外と少ないことに気がつきました。 ONKYOのDP-X1、FiiOのX7といったDAPを試聴してる中で出会ったのがCayin i5 DAPです。音も使い勝手も私の […]