前々から試聴をして気に入っていたMeze Headphonesの99 Classicsを購入しました。
1回目の試聴でかなり気に入ったのに99 Classicsの購入がここまで遅れたのは、B&W P7をどうするのか自分の中で決めかねていたからです。
外で使うための密閉型ヘッドホンにはメインで使っているDT 1770 PROがありますので、B&WのP7 Wirelessが問題なく使用できるとなれば、99 Classicsを買っても持て余してしまうだろうと悩んでいました。
試聴をしたかぎりでは99 ClassicsはB&W P7よりも私の好みに合う可能性があるため、聞き比べもちゃんとしたいと思っていました。
しかし、なんだかんだでイヤーパッドの素材が変わったP7 Wirelessの誘惑には勝てず、99 Classicsとの聞き比べをしないままにP7 Wirelessを購入しました。
結果的にこの判断は失敗でした。しかし当時の私はまだP7に気持ちを残していましたので後悔はしていません。聞き比べをした上で99 Classicsを選んでいたとしてもP7 Wirelessはどこかのタイミングで買っていたと思います。
11月にP7 Wirelessの使用に問題があると判明しました。
最終的に第1世代のP7とP7 Wirelessを手放すことにしたので、99 Classicsを購入することにしました。
DT 1770 PROにはなんの不満もありませんが、P7のように濃厚な味つけをするタイプのヘッドホンも欲しいと思っていましたし、DT 1770 PROが故障をしたときのバックアップも必要でした。
DT 1990 PROを買ったばかりなので経済的には厳しい状態だったのですが、Black Fridayのセールで300米ドルと安くなっていたので購入することにしました。
前置きが長くなりましたが、ここに至るまでの道のりが長かったのでご容赦ください。
それと99 Classicsについては二度試聴をしています。
試聴結果については以下の記事を参考にしてください。
音質
まだ60分も鳴らしていない状態でCayin i5 DAPに直接接続をして聴いてみました。
というか、聴きながらこの記事を書いています。(笑)
箱から出したばかりですが、期待していたとおりです。
99 Classicsの最大の特徴と言えばリスニングに適したチューニングにあると思っています。
どんなジャンルの音楽でも気持ち良くゆったりと聴かせてくれます。
いろんな製品を聴いてみた結果、リスニング向けのヘッドホンというと解像力が落ちて各楽器の聞き分けがしづらくなったり、全体的にもやっとした音像になるという印象があります。
99 Classicsはそういったデメリットもうまくカバーしていて一定の解像力を保ちながらもまったりゆったりと音楽を聴かせてくれます。
また、反応が良いのも特徴でキレのある曲やパートにもしっかりと反応をします。
まったりとした曲はまったりと聴かせてくれるのですが、キレのある曲ではキビキビとした音を聴かせてくれます。もちろん、DT 1770 PROのほうが解像力は高いですし、応答も早いです。しかし99 Classicsはリスニング向けにチューニングをしながらも、一定の解像力と応答速度も兼ね備えています。
DT 1770 PROがリスニング2:モニター8とすれば、99 Classicsはリスニング6:モニター4という感じです。
音の傾向は暖色系です。硬質なDT 1770 PROと比べると温もりがあって非常に柔らかい音です。
Meze Headphones社は「Perfect Natural Sound – Perfect Natural Fit」というテーマを掲げて製品を作っていますが、99 Classicsの音はこのテーマの通りとなっています。
ただし、自然な音ということに関してはDT 1770 PROも負けていないですね。
B&W P7と比べるとP7が中低音寄りで重心が低いバランスなのに対して99 Classicsはフラットに近いです。
特に高域が上まで出るのが個人的には好みに合います。
音場についてはDT 1770 PROよりも広いと感じています。
DT 1770 PROはスタジオで聴いているような音を出すのがうまいのですが、99 Classicsは音源の音場にあわせてスタジオだったりホールやアリーナの音場を再現してくれると感じます。
次ページに続きます。
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