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Queen+ Adam Lambert クイーン+アダム・ランバート@武道館の鑑賞記(2016年9月22日)

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Queen
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Seven Seas of Rhye、Hammer to Fall、Stone Cold Crazy

オープニングは”Seven Seas of Rhye”でした。
冒頭のピアノが流れただけで興奮します。すでに高まっていた会場のテンションはさらに高まったように思います。
続く”Hammer to Fall”と”Stone Cold Crazy”はQueenを代表するハードロックナンバー。
個人的には”One Vision”で始まるパターンが好きなんですが、変に様子見をせず、最初っからフルスウィングを連発するこのセットリストもなかなか良いなと思いました。

ここまでの感想はテンポがやや遅めのこと。
ライブはどっちかというと速いテンポが好きなので少し違和感がありましたが、この日は不思議とこの遅いテンポが気持ち良かったです。
その要因はアダムのボーカルにあったかなと思います。ためがよく効いてました。
また、ハイトーンが安定しているので多少テンポが遅くてもうまくためて歌っていたように感じます。
意外と良かったのがブライアンのギター。
Queenのライブというとミスも恐れずに突っ走るフレディーとロジャー、少し自信がなさげに弾くブライアン、あくまでもマイペースでしっかりとバンドを支えるジョンというイメージがあるんですが、この日はブライアンが安定していました。

観客の反応も非常に良かったですね。
私も歌いまくっていたましたが、この3曲ともなれば予習無しで歌えるってもんですね。

Fat Bottom Girls、Don’t Stop Me Now、Killer Queen、Somebody to Love

“Fat Bottom Girls”で少し雰囲気が変わりました。
ここからアダムの妖艶且つユーモアのあるパフォーマンスが冴えてきました。
アダムもQueenを最初に認めた日本という地でステージに立つのは少しナーバスになっていたのかもしれません。
最初の3曲は声はよく出ていたものの、ステージ上の動きは少しぎこちなさもありました。
続く”Don’t Stop Me Now”あたりから力が抜けてパフォーマンスにも余裕がでてきたように感じました。

“Killer Queen”ではステージ前方に高貴なイスを用意してアダムが座るという演出がありました。
この演出は非常に良かったですね。アダムのパフォーマンスも素晴らしかったです。
この曲をこういう形で聴くことができるとは思ってもみませんでした。

“Somebody to Love”はいまひとつでした。
途中までは良かったのですが、少しアレンジを変えすぎましたかね。
この手の大曲はシンプルにやったほうがいいと感じました。

Love of My Life、Teo Torriate、It’s a Kind of Magic

ここからはブライアンだけがステージ前方に出てきてアコギを弾きながら歌いました。
とは言っても”Love of My Life”、”Teo Torriate”ともなれば日本の観客はしっかりと歌うのでブライアンよりも観客の声のほうがよく聞こえてました。(笑)

“Teo Torriate”はそれほど思い入れのある曲ではないんですが、何故かこの曲の”Let Us never lose the lessons We have learned”のくだりで涙してしまいました。
その後、”It’s a Kind of Magic”が終わるまで号泣してしまい、一緒に歌うことも出来ませんでした。

私がここまでライブで涙をしたのは2001年AC/DCの来日講演以来です。
AC/DCは生で見ることができないと思っていたので涙したのですが、この日は会場を包む優しさや愛情に涙腺が刺激されました。
それとなんと言ってもブライアンの優しい表情と歌声ですね。
本当に感動しました。

私のフェイバリットソングのひとつの”It’s a Kind of Magic”は作曲者のロジャーが歌いました。
フレディーがいた頃とは違うアレンジでしたが、とても楽しめました。
前々からフレディーが亡くなり、ジョンが引退をした後のQueenはブライアンとロジャーだけでやれば良いと思っていたんですが、この曲では二人でもここまで出来るよというところを見せてもらったように思います。

Drum Battle、Under Pressure、Crazy Thing Called Love

“It’s a Kind of Magic”を演じている間にステージ前方にドラムセットが用意されてました。
ここからはロジャーがドラムセットに戻っての演奏です。
“Drum Battle”ではロジャーの息子のルーファスがメインステージのドラムセットに座り、ロジャーがステージ前方のドラムセットに座りました。そしてロジャーが叩いたフレーズをルーファスが叩くという面白い演出でした。
ここまでルーファスが参加していることに気がつかなかったのですが、いいドラマーに育ってるんですね。

ルーファスは私が好きなバンドのThe Darknessに2015年から参加しています。
今後の活躍に期待しています。

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続いては”Under Pressure”です。
この曲はロジャーがDavid Bowieのパートを、アダムがフレディーのパートを歌いました。
ステージ後方にある「Q」の形をしたスクリーンにはDavid Bowieの写真が映し出されました。Queenなりのトリビュートですね。

“Crazy Thing Called Love”はQueenのライブで定番の曲です。
個人的には耳にたこができるくらい聴いているので「もうやらんでいいよ」と思うこともありますが、フレディーが亡くなってからは曲の中に”Ready Freddie”という歌詞が出てくるので聴かないと帰ることが出来ない曲になっています。

この日の”Crazy Thing Called Love”はアダムの妖艶且つユーモアのあるパフォーマンスが光りました。彼のために作られた曲じゃないかと錯覚するほどでした。

Another One Bites The Dust、I Want It All、Who Wants to Live Forever

“Another One Bites the Dust”からメインステージに戻っての演奏です。
この曲も耳タコソングのひとつですが、アダムによく合っていました。

“I Want it All”は本家Queenがライブで演奏する機会がなかった曲ですが、フレディーの死後もフレディートリビュートやブライアンのソロツアーで演奏されたこともあって、Queenのライブでしっくりと収まる曲になっています。この曲はライブ映えもしますね。
簡単に歌える曲ではないと思いますが、この曲もアダムにあってましたし、この日に演奏された曲の中でも出来が良かったように思います。

続く”Who Wants to Live Forever”でもアダムのボーカルが冴え渡りました。
アメリカン・アイドルの準優勝者なのでどのような曲でもそつなくこなすのは当然ですが、”Who Wants to Live Forever”のような曲が一番得意なんでしょうかね。

Guitar Solo、Tie Your Mother Down

ブライアンのギターソロは新しい要素もあったもののいつものフレーズも聴かせてくれたので満足でした。
若い頃はブライアンのギター・ソロを退屈に感じましたが、今ではすっかりと聴かないと帰ることが出来ないパートとなりました。最近はボーカルの入らないジャズを愛聴しているので余計に違和感なくこういった演奏を聴くことが出来るのかなと感じました。

“Tie Your Mother Down”ではドラムをルーファスが担当しました。
ロジャーは体力的に厳しいのかなと心配になりましたが、他の公演の記事を読むと、ロジャーの休憩タイムではなくルーファスに経験を積ませるのが目的のようですね。安心しました。
“Tie Your Mother Down”の最後ではフレディーがいわゆる「レーロ」でやったようにアダムが観客との掛け合いをしました。
この夜の掛け合いについてはいまひとつと感じました。

まずは”Tie Your Mother Down”というQueenファンが慣れした見過ぎている曲の印象を大きく変えてしまったことと、掛け合いが難しすぎたことです。
掛け合いはもっとシンプルにするか、曲調に沿ったもののほうが良かったんじゃないかなと思います。
例えば”Liar”の”Mama I’m gonna be Your slave, All Night Long!”というフレーズのように観客が歌いやすく、曲の雰囲気に合ったものが良かったんじゃないかな。
ライブの構成としてエンディングに向かっていく場面なだけにここは残念でした。

I Want to Break Free、I Was Born to Love You

“I Want to Break Free”と”I was Born to Love You”は個人的に気楽に楽しむことが出来た2曲です。終演に向かう重要な2曲でしたが、ここまで色々と考えすぎたり、感情が昂ぶったりしたのも事実で、ようやく少し落ち着いたという感じですかね。(笑)

Bohemian Rhapsody、Radio Ga Ga

“Bohemian Rhapsody”ではフレディーが歌う姿がスクリーンに大写しになりました。
ここまで来たらアダムの歌うボヘラプも個人的には聴いてみたかったのですが、Queenのライブを終わらせるという意味ではこの演出で良かったんだと思います。

“Bohemian Rhapsody”が終わってから少し間があったので、これでアンコールをやって”We Will Rock You”と”We are the Champions”かなと思ったら”Radio Ga Ga”が始まりました。
“Radio Ga Ga”はいつもの大合唱と手拍子で盛り上がりました。
面白かったのは”Bohemian Rhapsody”で初来日の頃のような黒い衣装を着てきたブライアンが”Radio Ga Ga”では「Flash」と書かれたTシャツを着ていたことです。

We Will Rock You、We are the Champions

“We Will Rock You”と”We are the Champions”で終わるのはいつも通りの流れですが、この日のこの2曲は個人的に格別でした。
素晴らしいショーを見せてくれてありがとうという言葉しかないですね。
ただ、最後にひとつだけ言うと、アダムの衣装が素敵だったのと、ブライアンが「東京」と書かれた黒いTシャツを着てきたのには笑いました。(笑)

Queenは初期の王子様風衣装で統一されていた頃を除くと、PVもライブも統一感と緊張感がなかったので、この日のライブも同じような衣装で終わったのはおかしかったですし、ほっとしました。

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まとめ

期待以上の素晴らしいライブでしたというのが私の結論です。
フレディーとQueenが残した功績に対して尊敬の意を示しつつも、Queenという唯一無二のアーティストのライブに新しい息吹を与えてくれたように思います。

まず、無条件に賞賛したいのはアラム・ランバートです。
単純に声が出る、歌うことが出来るということだけではなく、Queenファンを楽しませるというのは並大抵のことではないと思います。
アダムは見事にこの大役をやってのけたと個人的には感じました。
Queenを評するときにいつも「A Kind of Magic」という言葉を私は好んで使います。
あの四人が集まってこそのQueenですし、あの四人が集まって起きた化学反応=MagicがQueenだと感じているからです。
この日のライブでは、かつて私が愛したQueenとは少し違う「Another Kind of Magic」を感じました。
この”Another”な部分を引き出してくれたのは間違いなくアダムの功績だと思います。

ブライアンとロジャーに関しては老いこそあるものの、老いてこそ魅せて聴かせることが出来るパフォーマンスを披露してくれました。
この年になっても日本に来てくれて、Queenの音楽を披露してくれたことに感謝以外の言葉はありません。

今回もサポートメンバーとして来日してくれたスパイク・エドニーにも感謝です。
1980年代中盤からQueenを支え、今でも同じ道を歩んでくれているのはとても心強いです。

 

個人的にやって欲しかった曲もあるんですが、一番は”Bohemian Rhapsody”の次に好きな”These are the Days of Our Lives”を聴きたかったです。
初日の9月21日では”It’s a Kind of Magic”の代わりにロジャーが歌ったそうですね。
結果的には三日間とも行けば良かったということになりました。

Queenが今後、どのような道を歩むかはわかりませんが、アダムを迎えてブライアンとロジャー刺激を受けているように感じたので、今回と同じ布陣でさらにパワーアップしたライブを見てみたいと思います。

私が想像していたQueenを懐かしむライブではなく、ちょっと違うQueenを楽しむライブでした。

今回は以上です。
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コメント

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