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ポータブルヘッドホンアンプ TU-HP02とVANTAM Red聞き比べ

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VANTAM Red
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先日、レビューをしたポータブルヘッドフォンアンプのTU-HP02ですが、VANTAM Redと聞き比べをしてみました。
前回のレビュー記事は以下を参照してください。

ポータブルヘッドホンアンプ エレキットTU-HP02レビュー
エレキット社のポータブルヘッドフォンアンプを聴く機会があったので試聴した感想を書きたいと思います。 DAPやポータブルヘッドフォンアンプは店頭で試聴をするのが大変なのでありがたいですね。エレキット社といえば真空管ヘッドフォンアンプTU-HP...

私が勝手に「真空管アンプの音」に持っていたイメージはあっさりと崩され、意外にも高域の解像度が高かったり、クリアな音質を実現してるんだなというのが全体的な感想でした。
もちろん、温もりも適度にあって音の粒が細かくても輪郭が丸くて聴きやすいというのはイメージ通りでした。

試聴環境

今回は以下の構成で聞き比べをしました。
iPhone 6s Plus+TU-HP02+Private 222
iPhone 6s Plus+VANTAM Red+Private 222
TU-HP02とiPhone 6s Plusはアナログ接続で、VANTAM RedとiPhone 6s Plusはデジタル接続です。
VANTAM Redはいつもの通り、アップサンプリングを最大にしています。
Private 222は能率が良いのでTU-HP02、VANTAM RedともにGAINをLOWにしました。

音源は主にCDから取り込んだAppleロスレス(ALAC)。
たまにHF PlayerでFLACの96kHz/24bitの音源も聴きます。
試聴に使う曲や聴きどころについてはこちらを参考にしてくださいませ。

オーディオの試聴によく使う曲と聴きどころ(2015年10月版)
前々からしつこいくらい私がオーディオの試聴に使う曲を紹介していますが、最近少し曲を入れ替えたので、この記事もアップデートしたいと思います。前回の記事は以下を参考にしてください。学生の頃はQueenのBohemian RhapsodyやBod...

それでは早速聞き比べていきます。

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上がVANTAM Red、下がTU-HP02

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聞き比べ

At The End Of The Day / Les Miserables

VANTAM Redのほうが全体的に解像度が高くクリアだが、高域は同等。
低域はTU-HP02のほうが量が少し多い。またTU-HP02は重低音がよく出る。
音の粒はVANTAM RedがとんがっていてTU-HP02は少しまろやかな傾向。
聴きやすいのはTU-HP02。

She-Wolf / Megadeth

この曲に関しては全体的な解像度と明瞭さにあまり違いを感じませんでした。
わずかにVANTAM Redのほうがシンバル音がきれいで開放的ということですね。

もっとも違いが出たのは低域です。
TU-HP02のほうがギターリフとベースの響き方がいいです。
ずーんという低い音が下までしっかりと出ていて包み込むような表現もしてくれます。

聞きやすさという点ではこの曲もTU-HP02が勝ります。
音の密度が高く、情報量も多いこの手の曲はTU-HP02のほうが合うなという印象です。

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上がVANTAM Red、下がTU-HP02

Four on Six / Nathan East

この曲でははっきりと違いが出ました。
高域のシンバルとピアノを中心に聴くならVANTAM Redのほうが量が多くて解像度も高くきれいです。
低域のベースを中心に聴きたい場合は、TU-HP02のほうが低域が下まで出て響き方も良いですね。
私はベースを中心に音楽を聴くことが多いので、この曲だとTU-HP02のほうが好みです。
シンバルとピアノもちゃんと表現できてますしね。

Rangers / A Fine Frenzy

前の曲と同じような違いを感じます。
高域はVANTAM Redのほうが特異ですが、低域はTU-HP02ですね。
中域と女性ヴォーカルは大きな違いは感じません。

この曲ではTU-HP02のほうが立体的な音の表現がうまいと感じます。
VANTAM Redだとべったりと平面的な音像になるんですが、TU-HP02は奥行きを感じさせる広い音場を再現してますね。
試聴に使っているPrivate 222の特性もあるので、仕方がない部分もありますが、TU-HP02は音場が狭いカスタムIEMやイヤフォンでも音場を広げてくれるという印象です。

The Millionaire Waltz / Queen

こちらも前の2曲と同様の結果となりました。
TU-HP02は中域と低域がフワッと広がるので音場も広がりますね。

ただし、TU-HP02のレビュー記事にも書いたようにTU-HP02はホワイトノイズが目立ちます。
私自身はアナログレコードで育ったからか、性格が大ざっぱだからかあまりホワイトノイズは気にならないのですが、TU-HP02は私でも気になるレベルかなと思います。 

まとめ

サイズはVANTAM Redのほうが幅が小さいです。
高さと奥行きもVANTAM Redが少し少ないですが、ほぼ一緒と思ってください。
重量はVANTAM Redのほうが軽いです。TU-HP02はずっしりとしていますね。

発熱についてはTU-HP02のほうが優秀です。
長時間視聴をしていても熱くなることはありません。
VANTAM Redは何度か書いてるとおり、結構熱くなります。
サイズ的に大きな違いはありませんが、TU-HP02のほうが重く、発熱するのはVANTAM Redです。持ち歩きやすさという点ではどっちにもメリットとデメリットがあります。

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上がVANTAM Red、下がTU-HP02

音質的にはわずかながら違いを感じることができました。
全体的にVANTAM Redのほうが解像度が高く、明瞭な音質です。
TU-HP02は中域と低音が魅力です。VANTAM Redよりも下までしっかり出ますし、フワッと包み込むような表現もうまい。
音場も広いという印象ですね。

ホワイトノイズについてはTU-HP02によるものなのかiPhoneによるものなのかはっきりしませんが、Mac(Audirvana)+TU-HP02の時には気にならなかったのでiPhoneのLINE OUTからTU-HP02に接続していることに起因しているんじゃないかと思います。

試しにiPhone 6s Plus+VANTAM Red+TU-HP02+Private 222という構成で聴いてみました。
iPhone 6s PlusとVANTAM RedはLightningケーブルで接続し、VANTAM RedとTU-HP02はステレオmini-miniケーブルで接続をします。

ホワイトノイズが完全に消えるわけではありませんが、少し低減されました。
音質については薄い膜を1枚張ったような音になりました。明瞭さに欠けます。
お互いの良いところは出ていると思いますが、明瞭さに欠ける点で個人的には無しと思いました。

これまでiPhoneのDAC性能が今ひとつなために、アンプよりもDACにこだわってきましたが、今回TU-HP02を聴いてみてiPhoneのDACも良くなってきてるんだなと感じました。
ただし、ホワイトノイズが目立つというデメリットもありますのでmini-miniケーブルを品質のいいものに変えるなどの工夫は必要かなと感じました。

今回の聞き比べは以上です。

2015年3月のポタアン選びについては以下の記事を参考にしてくださいませ。

2015年 ポタアン選びのまとめと感想
無事にVANTAM Redを購入し、大満足で使用しています。ヘッドフォンのB&W P7に続いてポタアン選びも満足の出来る結果となりました。今回の結果について経過を含めてまとめておきたいと思います。 今回の条件 まずは今回の条件からおさらいし...

気になっているポタアンのMojoのレビューは以下の記事の通りです。

秋のヘッドフォン祭2015 レポート CHORD Mojo、FitEar Air、Echoboxなど
秋のヘッドフォン祭2015行ってきました。今回もすごい人出でしたね。前回からさらに増床をしたということでとても快適に見て聴いて回ることができました。関係者のみなさまありがとうございます。早速、私が聴いてきた製品についてレポートをしたいと思い...

もうひとつポータブルDACで気になっているHERUS+の記事は以下を参考にしてくださいませ。

ポタフェス Portal Audio Festival 2015 レポート HERUS+、FiiO X7、Westone30、その他
ポタフェス2015に行ってきました。 なんだかんだでポタフェスはいつも予定が合わず、今回が初めての参戦となります。秋葉原に対する思い出とか書こうと思ったんですが、やめましょう。 今回の私の聴きどころは以下の記事にまとめました。今回は、しっか...

 

コメント

  1. 田中 より:

    機能が全く違って比較にはなりませんね。

    • @amahikas より:

      はい、そこは読む方が判断をしてもらえればと思います。
      少なくとも私にとっては有用な聞き比べでした。

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